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2020年3月12日

Vol.1579 本日の日本株式市場の下落について
~市場は米国の政策対応に注目~

3月12日の日本株式市場では、日経平均株価が前日比856円(4.41%)安の18,559円と大きく下落しました。また、為替市場では、投資家のリスク回避姿勢の強まりに伴ない円(対米ドル)が買われ、103円台後半へ上昇しました。

その背景には、新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、米政権の経済対策の実現性へ懐疑的な見方が浮上し、前日の米株式市場が大幅に下落したことがあります。米政府は、給与税の免除などの経済対策を議会指導部へ要請したものの、下院で多数を占める野党・民主党は減税を11月の米大統領選への対策とみており、成立に否定的な立場を示しています。また、共和党内でも、米財政赤字が年間1兆米ドルを超えていることから、大規模な減税への慎重論があり、市場では経済対策の実現性や時期が不透明だとの見方がでています。また、米国時間11日夜のトランプ大統領の演説も市場の失望を招きました。同大統領は減税などの景気対策措置について具体的な内容に踏み込まなかった一方で、「英国を除く欧州からの渡航者の入国を30日間制限する」と表明し、世界経済が一段と悪化するとの見方につながりました。

世界経済は、米中の貿易戦争で企業心理に落ち込みがみられるなか、新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、減速懸念が高まりました。さらに主要産油国での減産協議の決裂によって、原油価格が急落したことで、多額の債務を抱えるシェール関連企業の信用不安も浮上しています。こうしたことから、これまで堅調に推移している米経済の実質成長率が20年1-3月期、4-6月期とも0%台に落ち込むとの予測もでています。

米経済の先行き不安が強まるなか、FRB(米連邦準備制度理事会)は今月3日に緊急利下げし、17~18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でも追加緩和に踏み切るとみられています。ただし、政策金利の引き下げ余地は乏しくなっており、市場では米国の財政支出が必要との見方が強まっています。新型コロナウイルス感染拡大への対応に加え、金融政策と財政政策で、米国景気の先行き不安を払しょくできるのか、今後の米国の政策対応が注目されます。

【図表】[左図]日本・米国の株価指数の推移、[右図]米ドル(対円)と米長期金利の推移 グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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