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2020年3月16日

Vol.1580 利回りニーズが強まるなか、
多様化する日本社債市場

日本企業による社債発行は2016年以降増加傾向にあり、2019年は発行数・発行額ともにリーマン・ショック以降で最高の水準になりました。また、プラス利回りが期待できる投資対象としても関心が集まっています。

社債発行増加の背景として、低金利環境の長期化が挙げられます。ゼロ金利政策が導入された2016年1月以降、長期金利の指標である10年国債利回りがマイナス水準に沈む中、国債に比べて上乗せ金利が期待される社債には、年金基金や保険会社など、為替変動リスクを取りづらい機関投資家などを中心に、投資資金が向かう動きが強まりました(社債指数*の利回り:2月末現在 0.20%)。発行企業においても、金利低下により低コストでの資金調達が可能となったことから、投資家ニーズと相俟って、より期間の長い債券や外貨建て債券を発行するなど、発行形態を多様化させながら、資金調達を拡大させています。

こうしたなか、劣後債の発行増加も顕著となっています。劣後債とは、普通社債よりも返済順位が低い分、高めの利回りが設定された債券のことで、債券(負債)でありながら一部資本性を持つことから、負債と資本の両方の側面を持つ「ハイブリッド証券」の一つとされています。2000年代以降、国際的な資本規制**水準を満たすための資本増強手段として、銀行や保険会社の発行事例が多くみられましたが、2015年以降は、投資家の利回りニーズの強まりに加え、企業の財務改善や資本効率などの観点から、事業会社にも発行の動きが拡がりました。その結果、足元で約70兆円の規模を持つ日本の社債市場の中でも、劣後債の存在感は高まりつつあります。

新型コロナウイルスの感染拡大などを背景にした世界的な金融緩和により、低金利環境の一段の長期化が見込まれるなか、利回りを求めて、国内資産での選択肢を模索する動きがみられます。なお、日本社債には為替リスクはないものの、利回り水準に応じたリスクはあります。しかし、例えば、複数の債券を組み合わせる投資信託を通じて投資することで、リスクを抑えながら利回りの追求が可能になることに加え、他資産とのリスク分散の一助にもなります。このように、日本社債への分散投資は、資産運用に幅広く活用できる手段と考えられます。
* NOMURA-BPI/Extended事業債指数の最終利回り
**BIS規制やソルベンシーマージン規制など

【図表】[左図]ハイブリッド証券の特徴のイメージ、[右図]事業会社による社債発行事例 図を拡大

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