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2020年3月17日

Vol.1582 世界的な株安について
~市場は大胆な財政政策待ち~

世界的な株安が加速しています。2月19日から3月16日までの約1ヵ月間で、欧州株が▲34.4%、米国株が▲31.2%、日本株が▲27.3%と大幅な下落になっています(右下グラフ参照)。

その背景として、新型コロナウイルスの感染が欧米にも拡大し、世界景気の減速懸念が高まっていることがあげられます。トランプ米大統領は16日、ウイルス感染拡大防止に向けた指針を強化し、10人以上の集会や不要不急の外出、レストランなどでの飲食を避けるよう促したほか、ウイルスとの闘いは7-8月以降まで続く恐れがあり、米経済が景気後退に陥る可能性があるとの見方を示しました。

感染拡大に対し、これまで各国・地域は、移動制限を課すとともに、所得補償ならびに金融緩和の拡大など矢継ぎ早に政策を打ち出しています。米国では、欧州からの渡航を制限するとともに、国家非常事態を宣言し、連邦予算による検査や治療体制の強化が図られました。また、金融面では、FRB(米連邦準備制度理事会)が、3月3日に0.5ポイントの利下げ、15日に1ポイントの利下げと7,000億米ドルの国債やMBSの資産購入を決定しました。欧州では、ドイツ、イタリア、スペイン、英国などで金融支援や経済対策が発表されたほか、ECB(欧州中央銀行)が資金供給策と資産買入れの拡大、イングランド銀行(英中銀)が0.5ポイントの利下げなどを決定しています。日本では、緊急の財政措置や金融支援がとりまとめられたほか、日銀は、ETFやJ-REITの買入れ上限を2倍にすることや、CP・社債の買入れ増額などを決定しています。

こうした政策にも関わらず、株式市場の動揺は収まっていません。市場が求めるような大胆な財政政策は、各国議会の調整に時間がかかるとみられるため、しばらく不安定な状況が続く可能性があります。しかし、16日のG7首脳会議(緊急テレビ会議)で、「雇用と産業を支えるため、金融・財政政策を含むあらゆる手段を動員する」との共同声明が発表され、各国は追加の景気対策を策定するとみられます。日本は家計への現金支給などを盛り込んだ緊急対策を4月にも策定するとみられるほか、米国はトランプ大統領が8,000億米ドル規模の巨額減税を議会に提案しています。今後、各国・地域の対策が感染拡大を抑制するとともに、追加政策が市場の動揺を抑え、世界景気の底割れを防ぐことにつながるのか、注目されます。

【図表】[右図]米国・欧州・日本の株価指数の推移、[左図]各株価指数の騰落率 グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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