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2020年4月15日

Vol.1591 世界は大恐慌以来、「最悪の景気後退」に
~ただし、IMFの世界経済見通しは尺度の一つ~

IMF(国際通貨基金)が4月14日に発表した最新の世界経済見通しでは、今年の世界のGDP成長率が、前回1月の見通しを6.3ポイント下回る前年比▲3.0%となりました。これはリーマン・ショックのあった世界金融危機以来のマイナス成長で、落ち込みは大きく、1930年代の世界大恐慌以来、最悪の景気後退を示すものとなりました。その理由はもちろん、新型コロナウイルスの感染拡大と、ロックダウン(都市封鎖)など、ウイルス拡散防止に向けて実施された厳しい措置の影響です。

世界金融危機の影響を受けた2009年のGDP成長率は、危機の発生源となった先進国でこそ▲3.3%となったものの、新興国では+2.8%とプラスを維持し、世界全体でも▲0.1%の僅かなマイナスにとどまりました。しかし、今年は先進国▲6.1%、新興国▲1.0%と、揃ってマイナスとなる見通しです。しかも、来年の成長率は先進国+4.5%、新興国+6.6%、世界+5.8%と、一見、高いようですが、前年予想の大幅な下振れに比べると限定的で、GDPの水準としては新型ウイルス流行前のトレンドを下回る「部分回復」との見通しです。世界金融危機の際、09年の落ち込みが限定的で、10年には急回復したのに比べると、今回の事態の深刻さがわかります。

なお、今回の見通しでは、新型ウイルスの感染拡大が今年4-6月期にピークをつけ、年後半に収束に向かうと想定されています。ただし、最も厳しい想定では、感染拡大の収束により時間を要し、21年に感染が再拡大することにより、世界のGDPが今回の予想より今年で3%、来年は8%、下押しされるという予測も示されています。

このように、IMFの見通しは極めて厳しいものの、感染拡大の持続期間や深刻さ、ウイルス拡散防止措置の厳格さ・有効性など、極端な不確実性を伴なっています。それだけに、こうした見通しに過度に囚われることなく、実際の成長率の上振れや下振れの程度を評価する際の尺度の一つと捉えるべきではないでしょうか。

【図表】[左図]IMFの世界経済見通し、[右図]世界金融危機時と今回の成長率の推移 グラフを拡大

※上記は過去のものおよび予測であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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