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2020年4月22日

Vol.1593 経済活動が再開される中国、
内需の押上げに向けて待たれる財政政策

中国では、2020年1月下旬以降、新型コロナウイルスの感染が全土に波及したことを受け、事実上の都市封鎖や移動制限の実施などを通じた感染拡大の封じ込めに力が注がれてきました。そして3月に入り、新規感染者数に減少がみられるなど、封じ込めの成果が表れたことから、25日、感染の中心地となった湖北省が武漢を除いて封鎖を解除、さらに4月8日には武漢の封鎖も解除されました。このような中、政策の重点も感染拡大の抑制から経済活動の正常化へと移っており、3月27日に開催された中国共産党の政治局会議では、財政・金融政策強化といった方針が示されました。また、中国人民銀行(中央銀行)は、4月16日に中小企業支援を目的として預金準備率を引き下げる方針を発表したほか、20日には事実上の政策金利とされるLPR(ローンプライムレート、優良企業向けに適用する貸出金利)を、約2ヵ月ぶりに引き下げました。

17日に発表された中国の2020年1-3月期のGDP成長率は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴なう経済活動停止の影響により前年同期比▲6.8%と、四半期ベースで初めてマイナス成長となりました。3月の経済指標(前年比)については、工業生産は市場予想を上回り減少率が大きく鈍化した一方で、小売売上の減少率は小幅な改善に留まりました。今後については、中国の経済活動の正常化はゆっくりながらも進むことが期待される一方、中国以外の国・地域については、ヒトの移動について厳しい制限の緩和・解除に時間を要するとみられることから、外需は大きく押し下げられると見込まれます。こうしたことから、中国政府は、今後、内需の押し上げに力点を置き、景気対策を本格化させていくものと考えられます。

このような中、注目されるのが中国でどのような内容・規模の財政政策が示されるかということです。3月27日の政治局会議において、財政支出の拡大や特別国債の発行などが明らかとなったものの、規模などの具体的な内容は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で決定される見込みです。ただし、通常毎年3月に開催される全人代は、今年は新型コロナウイルスへの対応を優先するために延期されたままとなっており、未だ、具体的な開催日程が決まっていない状況です。中国株式市場の値動きを見通す意味でも、この先の全人代の開催および政策決定の内容が注目されます。金融政策については、すでに緩和策が強化されており、今後は、財政政策が景気対策の柱になるとみられます。

【図表】[左図]中国の預金準備率、LPR(1年物)の推移、[右図]主要株価指数の推移(現地通貨ベース) グラフを拡大

(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成)

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