Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2020年5月26日

Vol.1602 市場平均からは見えづらい個別の値動き
~業種別から見る市場の姿~

新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた経済活動の抑制により、景気鈍化が懸念されたことなどから、2月下旬以降、世界的に株式市場は大きな下げ局面を迎えました。日本株式も一時は1月末比で20%を超える下げとなりましたが、その後は落ち着きを取り戻し、経済活動再開を見込みながらの推移となりました。

実際、日本政府は5月25日に緊急事態宣言の全面解除を発表し、経済活動の再開に向けての動きが始まりました。株式市場には「噂で買って事実で売る」といった格言もあり、経済活動再開を見越して(噂)上昇してきた市場が、宣言解除(事実)が出た後にどう動くかは不透明です。ただ、一般に株価は中長期的な企業の業績成長への評価で決まるとされていますので、今後の業績見通しが株価の方向を決めるカギの一つとなりそうです。コロナ禍での経済成長鈍化は、自然災害のように、生産設備や人材、インフラなどの損失を伴なうものではなく、これまで経験したことのない人為的な経済活動の抑制によるものであることから、経済活動が再開されれば早晩、成長力は回復すると考えられます。

2月下旬以降の推移(下グラフ)を業種別にみた場合、市場平均(TOPIX:東証株価指数)からはうかがえない、業種ごとの値動きの違いが見えてきます。コロナ・ショックにより、TOPIXと同様、あるいは、それ以上に下げ、その後も戻りが弱い業種(銀行業、輸送用機器、卸売業など)がある一方、一旦は下げたものの、すでにコロナ・ショック以前の水準に戻りつつある業種(医薬品、情報・通信業、小売業など)もあることがわかります。業種ごとの株価推移の違いは、コロナ禍で大きく売り上げを落としたのか、コロナ禍でも業績に変化がない、あるいは業績が伸びているのかなど、主にコロナ禍における企業業績への影響の違いだと言えます。

今回のコロナ・ショックは、短期間に大きな下げをもたらしたために、極めて悲観的な心理状態に陥りがちですが、個別の動きに注目すれば、市場は業績の行方を冷静に判断していたようであり、この先も同様な動きが続くと思われます。

【図表】TOPIXと主な業種別株価指数の推移 グラフを拡大

(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成)

※グラフは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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