Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2020年6月12日

Vol.1608 改めて大きく動揺した世界の金融市場
~行き過ぎの反動の面が強く、必要なのは悲観よりも冷静さ~

6月11日に、ニューヨーク・ダウ工業株30種が前日比6.9%安となるなど、世界の株式相場や原油先物が大きく下落しました。また、投資家のリスク回避姿勢が強まったことを受け、欧米の国債や金先物、円が買われ、円相場は1米ドル=106円台に上昇しました。そして、12日のアジアの株式相場も売り先行で始まりました。

今回の市場の動揺の主な背景として、1)米国景気の回復が遅れるのではないかとの懸念や、2)新型コロナウイルス感染拡大の第2波への警戒、が挙げられます。1)については、10日の米FRB(連邦準備制度理事会)のFOMC(連邦公開市場委員会)やパウエル議長の会見で、同国の労働市場の回復に時間がかかるとの慎重な見解が示されたことなどがきっかけとなりました。そして、米国では8日にS&P500種指数が年初からの下げを解消したほか、ナスダック総合指数は史上最高値を更新するなど、景気回復期待などを背景に株価の戻りが急だっただけに、11日にはその反動が大きくなった面もあります。また、2)については、同じく米国において、早い段階で経済活動の再開に踏み切った州で新型コロナウイルスの感染者数が増加傾向となり、11日未明には全米の累計で200万人を上回ったとの報告を受け、警戒感が拡がりました。しかも、同国では、5月下旬に白人警官に拘束された黒人男性が死亡した事件への抗議デモが続いていることに伴ない、感染リスクが高まっていると指摘される中でのことでした。

1)につながった、米景気に対するFRBの慎重な見解は、主要国での迅速・強力な金融・財政政策や経済活動再開の動きなどを背景とした、景気回復期待および株価上昇の行き過ぎを抑えるという点ではむしろ良いきっかけであり、今後は実体経済の動きを注視することが求められます。2)については、米国に限らず、ともすれば緩みがちな行動を人々が省みることにつながれば、たとえ感染拡大の第2波が現実となり、経済活動が再度、制限される場合でも、従来ほど厳しい措置は不要となるかもしれません。いずれも、過度の楽観や軽率な行動を慎むことを促すものでこそあれ、現時点で悲観的になることを迫るものではなく、冷静な対応が肝要と考えられます。

【図表】[左図]世界の主要株価指数とVIX指数の推移、[右図]日本の主要株価指数と円相場の推移 グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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