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2020年7月15日

Vol.1616 デジタル革命でグローバル化は新たな段階へ
~先進国は高度な技術や質の高いサービスの輸出を目指すべき~

経済産業省が7月に発表した通商白書では、デジタル革命を背景にグローバル化が新たな段階に至っていることが取り上げられています。コロナ危機はまさにグローバル化の中で拡がったものの、この危機を機会と捉え、デジタル化を一段と加速させる動きが強まっており、グローバル化の進展も一段と速まる可能性があります。

グローバル化のこれまでを振り返ると、19世紀前半~20世紀終盤に第1段階として、輸送手段の発展に伴なう「モノの移動コストの低下」により、主に貿易を通じて進展したものの、産業が先進国に集積したため、先進国と新興国との間の成長格差につながりました。続いて、21世紀初めにかけての第2段階では、情報通信技術の発展を背景とした「通信コストの低下」により、アイディア(技術、データ、ノウハウなど)の移動が容易となり、先進国企業が生産技術や経営ノウハウを新興国へ持ち込み、効率的な生産を行なうようになりました。これにより、製造業を中心に先進国の技術やノウハウと新興国の労働力が結びつき、両者間の成長格差は縮小に向かいました。そして、足元の第3段階では、デジタル技術の進展を背景に、国境を越えたバーチャルな人の移動が可能となり、「対面コストの低下」が進み、離れた場所にいる人々の間で分業が行なわれつつあります。この段階では、AI(人工知能)やロボット技術などの活用により、国境を越えたバーチャルワーク(遠隔労働)やホワイトカラーも含む労働の自動化という、「グロボティクス転換(グローバル化+ロボット化)」が進むとされています。

デジタル革命を背景とした足元でのグローバル化は製造業にとどまらず、サービス業でも進み、途上国のヒトが母国を離れることなく、先進国の企業に雇われる「バーチャル移民」のようなケースも想定されます。この場合、企業は世界の安価な労働力を活かすことができますが、主要先進国ではサービス業従事者の割合が世界平均を2割程度上回っているだけに、労働者が国際競争に直面する可能性も考えられます。一方で、高度な技術や質の高いサービスを世界に輸出することを目指し、それらを提供可能な人材を育成する国や企業にとっては、今後のグローバル化の進展は、経済やビジネスを飛躍的に拡大させる機会になると期待されます。

【図表】[左図]技術進歩に伴なうグローバル化の進展、[右図]G7と主要新興7ヵ国*のGDPシェアの推移 グラフを拡大

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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