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2020年8月31日

Vol.1628 リフレ政策が支える、世界景気の回復
~検討したい、分散投資の対象拡大~

新型コロナウイルスの脅威は続いているものの、感染の第2波が拡がるような場合でも厳格な対応を特定地域に限定するなどし、経済活動の全面停止は極力、回避される可能性が高いとみられます。そうした環境下、景気支援に向けて各国・地域で打たれた金融・財政政策、いわゆるリフレ政策を支えに、世界経済の回復とリスク資産選好の動きの拡大が期待されることから、分散投資の対象を拡げることを検討すべき時期にあると考えられます。

米ナスダック総合指数が今年も最高値の更新を繰り返していることに象徴されるように、世界的に有力なテクノロジー企業を多く抱える米国では、ITセクターなどをけん引役に株価が上昇を続け、「米国の独り勝ち」とも呼ばれるような状況が続いてきました。しかし、今年5月下旬以降、米ドルが下落傾向になると、そうした独り勝ち状況にも変化が起きつつあるように見受けられます(左下グラフ参照)。この背景として、米ドル安が世界のリフレ政策を後押しし、ひいては景気回復を促すとの期待が拡がりつつあることなどが考えられます。また、11月3日の米大統領選挙に絡む不透明感も、米国以外の国・地域の株価や金価格などにとっての追い風となり得ます。

一方、新型ウイルスが最初に流行した中国では、インフラ投資などの刺激策の効果もあり、景気がV字回復に向かいつつあるとみられる中、多額の流動性供給の影響なども背景に、株価が堅調に推移しています。なお、トランプ米大統領が、大統領選に向けた戦術として対中圧力を強める可能性に注意は必要ながら、第1段階の米中通商合意が反故にされる可能性は低いとみられます。また、中南米では、新型ウイルスの感染封じ込めの失敗などもあり、政治体制が一段と揺らいでいる国もあるものの、中国のインフラ投資などを背景に、主要輸出品である資源への需要が持ち直しつつあり、今後、商品市況の上昇が続けば、中南米通貨にも上昇圧力が働くと期待されます。さらに、欧州では、EU(欧州連合)が財政統合に向けて大きな一歩を踏み出したほか、中国からの需要の回復や域内の強力な景気刺激策の恩恵を享受している模様です。加えて、経済活動の正常化が比較的早く進んでいること(右下グラフ参照)もあり、景気回復ペースは当面、米国などを上回り、企業収益も相対的な強さを示すと見込まれます。

テクノロジー面での強みなどに支えられ、米国の魅力や株価が大きく低下する可能性は低いとみられます。ただし、リフレ政策の恩恵などを背景に、他の国・地域の株価がより力強く上昇する可能性にも配慮が必要と考えられます。

【図表】[左図]米国・世界の相対株価と米ドルの推移、[右図]欧米主要国の公共交通機関での移動状況 グラフを拡大

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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