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2020年9月15日

Vol.1633 世界のコロナ対策で重要な役割を担う
アジアのヘルスケア企業

「ウィズ・コロナ」における投資テーマとして、ハイテク株式だけでなく、ヘルスケア株式への注目度が高まっています。中でも、世界のコロナ対策において重要な役割を担うアジアのヘルスケア企業の株式が、コロナショック以降、堅調なパフォーマンスを続けています。

9月9日現在、世界で180件のコロナワクチン開発が進められており、臨床試験を開始した35のワクチンのうち最終(治験)段階にあるワクチンの数は、近年、新薬開発で急成長を続ける中国が最も多くなっています(WHO調べ)。また、バイオ医薬品などに強みを持つ韓国や、ジェネリック(後発)医薬品に強いインドは、先進国企業などからの受託により医薬品製造を行なうCMO(医薬品製造受託機関)の役割を担うことも多く、今回のワクチン開発においても、6月以降に多くの受託が報じられたことなどが好感され、株価上昇につながったとみられます。このほか、天然ゴムの世界的産地であるマレーシアは、世界の7割近い医療用ゴム手袋の製造を担っており、感染拡大をきっかけにゴム手袋需要が急増し、関連メーカーの株価は大きく上昇しています。このように、同じ産業であっても国ごとに異なる強みが発揮されていることに加え、今回のコロナ禍では、SARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)など過去の経験を踏まえて、感染封じ込めに向けたアジア各国政府の取り組みが早かったことも、投資家の安心感につながっているようです。

ヘルスケア産業の特徴として、先進国などでは、医療費抑制などの観点から政府が薬価引き下げを行なう傾向にあり、この点はヘルスケア企業の収益抑制懸念につながる場合があります。しかし、新興国のヘルスケア市場は、生活水準が向上するにつれて医療ニーズの増加が見込まれる一方、依然として医療市場が未成熟な状況にあります。特に、人口の多いアジアでは、生活習慣病や高齢化などが問題視されており、医療の質の向上やヘルスケア産業の国際競争力強化に向け、政府が研究開発などの支援を行なう取り組みも進められています。

金融市場では、「ウィズ・コロナ」時代の成長産業かどうかで株価に二極化傾向がみられるなか、株価が堅調な分野では、これまで上昇が際立っていただけに、短期的な調整が入る可能性はあります。ただし、アジアのヘルスケア株式は中長期的な成長が期待できるとともに、地域やセクターの分散先としても有効な投資対象と考えられます。今後も、感染拡大の少しでも早い収束に向けて、コロナ対応への取り組みを裏で支えるアジアのヘルスケア企業のさらなる活躍が期待されます。

【図表】[左図]株価指数の推移(米ドルベース)、[右図]EPS(1株当たり利益)の推移 グラフを拡大

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