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2020年9月29日

Vol.1640 日本の公的年金にみる資産運用
~長期の国際分散投資が鍵に~

公的年金の運用で世界最大級の規模を誇る、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は約162兆円(2020年6月末)もの資産を運用しています。2019年度の運用実績は、コロナショックにより世界的に資産価格が下落したことに伴ない▲5.20%となりました。しかしその後、各国政府による積極的な財政政策や金融緩和策および、経済活動の再開を受けて、内外の株式市場が大幅に上昇したことなどから、2020年4-6月期は+8.30%となりました。

GPIFが運用する年金積立金は、年金制度の持続性を高めるため、将来の少子高齢化を見据えて、現役世代の人口が多いうちに、保険料の一部を蓄えてきたものです。積立金の運用は、将来の年金受給者や現役世代のために行なわれているともいえます。運用資産が巨額なため、毎期の運用損益に注目が集まりがちですが、長期のパフォーマンスは、概ね堅調となっています。過去にも収益率がマイナスになる年度もあり、リーマン・ショックのあった2008年度の収益率は▲7.57%となりましたが、市場運用開始(2001年度)から2020年6月末までの年平均収益率は+2.97%となり、累積収益額は70兆円にも上ります。

GPIFの運用における資産構成について、国債の利回り低下を背景に国債中心から株式中心の運用へ2014年に変更され、今年4月には、利回りの低迷する国内債券の比率が更に引き下げられ、利回りの見込める外国債券の比率が引き上げられました。2020年6月末の資産構成割合は、国内株式24.37%、外国株式27.49%、国内債券26.33%、外国債券21.81%となっています。一般に、株式は短期的には価格変動リスクが高いものの、長期的には比較的高い収益が期待されることから、内外の株式と債券へ分散投資を行なうことで、価格変動リスクを抑制しつつ、長期的には安定的な収益が期待できます。なお、運用手法について、低コストのパッシブ運用を中心としながらも、2割程度をアクティブ運用としています。

こうした運用手法は、「短期で資産倍増」や「一攫千金」とはならないものの、個人投資家が、リタイア後の生活資金などのために、長期の資産運用を行なう上で、参考になると考えられます。

【図表】[左図]GPIFの運用実績(収益率)の推移、[右図]GPIFの運用資産別の構成割合 グラフを拡大

(GPIFのデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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