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2014年9月5日

Vol.849 日米の金融政策の違いを背景に上昇基調となった米ドル

8月下旬以降、米ドルは円に対して上昇基調となり、足元では105円台となるなど、円安・米ドル高が進んでいます。その背景には、日米の景気動向を背景とした、金融政策の違いがあるとみられます。

米国の2014年4-6月期のGDP成長率は前期比でプラス4.2%(年率)となり、個人消費や住宅投資などの回復傾向が示されました。また、7月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が、6ヵ月連続で、改善の目途である前月比20万人増となるなど、雇用市場の改善も続いています。こうした回復を背景に、FRB(米連邦準備制度理事会)は、10月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で量的金融緩和の終了を決める方針を確認しています。それに加え、イエレン議長が8月下旬の講演で、労働市場が予想よりも早く改善するか、インフレ率が予想よりも早く上昇すれば、政策金利の引き上げは現在FOMCが想定しているよりも早くなると述べるなど、利上げ開始時期が従来の想定よりも前倒しになる可能性が示唆されました。そうしたことから、米ドル(対円)と連動性の高い傾向にある日米金利差(2年物)が拡大するなど、利上げの前倒しを織り込む動きが市場で進むとともに、米ドル(対円)も上昇基調となりました。

一方、日本の2014年の4-6月期のGDP成長率は前期比でマイナス6.8%(年率)となり、消費税率引き上げによるマイナスの影響が広がりました。そうしたことから、来年の消費税率の引き上げを控えて、景気刺激や物価目標達成のために、追加金融緩和が必要になるとの見方が根強くあるうえ、一部の日銀審議委員が2015年以降の金融緩和継続に言及するなど、金融緩和はしばらく継続されるとみられています。

地政学的リスクが高まる局面では円が買われる傾向にあるうえ、米国の利上げには、さらなる労働市場の改善が必要になるとみられるものの、日米の金融政策の違いは米ドル(対円)の上昇を後押しするとみられ、今後も米ドル(対円)の上昇が期待されます。

【図表】[左図]米ドル(対円)と日米金利差の推移(2014年1月初~2014年9月4日)、[右図]日米の実質GDP成長率(前期比、年率)の推移(2013年1-3月期~2014年4-6月期)

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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