Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

楽しく、楽に読めるマーケットで話題のトピック(不定期)


2014年9月11日

Vol.852 旺盛なインフラ需要を背景に上昇が期待されるMLP

MLPの価格は、今年7月下旬以降、米国の金利上昇懸念や地政学的リスクの高まりなどを受けて調整したものの、相対的に高い利回りや市場規模の拡大などを背景に、8月末時点で過去最高値を更新しました。

MLPとは、マスター・リミテッド・パートナーシップの略で、主に米国における共同投資事業形態のひとつであり、米国の金融商品取引所に上場されているものをいいます。類似した投資形態であるREITが不動産からの賃料収入を主な収益源としているのに対し、MLPは、主として石油や天然ガスなどのパイプラインや貯蔵施設といったエネルギーインフラに投資を行ない、それらの利用料などを収益源としています。MLPが保有するパイプラインは、広範囲に点在する石油や天然ガスを集積・輸送するために不可欠なインフラであり、鉄道に比べて低コストでのエネルギー輸送が可能です。

米国の「シェール革命」を背景に、同国のエネルギー生産量は近年大きく拡大しています。特に石油生産量が2012年以降全米第2位となったノースダコタ州では、過去3年間で生産量が約3倍に拡大しており、急激な石油生産量の増加にパイプラインの敷設が追い付かない状態となっています。同州は石油の輸送を比較的コストの高い鉄道に頼っていることから、複数の大手MLPによって新規パイプライン建設が計画されるなど、積極的な投資が進められています。また、頻発する石油輸送列車事故を受け、米政府は今年7月に石油の鉄道輸送規制の強化案を公表しました。これは石油輸送列車に対してスピード制限などの厳しい規制を課すものであり、鉄道輸送コストの上昇につながるとみられることから、パイプラインの建設がさらに進むと予想されています。

MLPは、今後米国の景気回復とともに金利が上昇した場合、支払利息の増加が収益の重石となる可能性があるものの、パイプラインなどに対する旺盛な需要を背景に市場は中長期的に拡大するとみられ、さらなるMLPの価格上昇が期待されます。

【図表】[左図]MLPの価格と時価総額の推移(2001年7月末~2014年8月末)、[右図]ウィリストン盆地*における石油輸送能力(2007年~2016年(計画))

(ノースダコタ州パイプライン局および信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。

  • 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
  • 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。