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2014年12月11日

Vol.895 中国株式市場について
~目先、調整が続く可能性はあるが、出遅れ・割安感に注目

9日の中国株式市場では、上海総合指数が前日比5.43%安の2,856.27ポイントと、2009年8月以来の大幅な下落率となりました。前日8日遅くに、中国の証券決済機関が、レポ取引による短期資金借入れ時の担保基準の厳格化を発表したことを受け、債券市場が下落したほか、人民元市場や株式市場にも下げが波及しました。また、世界景気の先行き不安感などを受けて、8日に欧米株式市場が軟調となったことも、中国の株価に影響したと考えられます。

7月以降、中国株式市場は、上海・香港間の株式相互取引開始に伴なう資金流入期待などを背景に上昇傾向となりました。さらに、11月21日には中国人民銀行(中央銀行)が、約2年4ヵ月ぶりとなる予想外の利下げを発表し、景気下ぶれを回避する姿勢が示されたことで、株価上昇の勢いが強まりました。8日の上海総合指数は、約3年7ヵ月ぶりに3,000を超える高値をつけましたが、短期間での急速な上昇が警戒されているところに、前述の担保基準の厳格化が発表されたのを機に、利益確定の売りが広がったものと考えられます。

中国の成長鈍化が懸念されていますが、中国政府は、無理に高成長を実現させるよりも、改革を優先する姿勢を貫いており、成長率が2014年の目標である7.5%を多少下回ることを容認しています。ただし、過度な景気刺激策こそ見送られているものの、景気の大幅な下振れの回避に向け、小刻みな政策調整が続けられてきました。こうした中、習近平国家主席は、成長率が10%を超えた高成長期の幻想を振り払い、「新常態(ニューノーマル)」に適応し、平常心を保つよう訴えてきました。9日からは、中国指導部が翌年の経済運営の方針を決める中央経済工作会議が開催されており、来年3月の全国人民代表大会で発表する2015年の成長率目標を7%前後に引き下げることが検討されるとみられています。ただし、成長率目標が引き下げられる場合でも、中国当局の政策運営の浸透が内外で進んだとみられることから、市場の大きな動揺につながる可能性は低いと考えられます。

急速に上昇した中国株式市場は、短期的に不安定な展開が続く可能性はあるものの、政府による柔軟な政策運営が支援材料となるならば、これまで他国の株式市場に比べて出遅れていた中国株式の上昇に対する投資家の期待や、株価バリュエーション面での魅力などを背景に、更に中国株式の注目度が高まると期待されます。

【図表】[左図]中国株式市場の推移(2010年1月初~2014年12月10日)

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

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