Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2015年5月8日

Vol.957 足元の原油価格の動きと
MLPの動向

2014年後半以降、下落基調が続いた原油価格( WTI原油先物価格)は、 3月中旬に約6年ぶりの安値をつけた後、足元で大きな反発を見せています。この背景としては、2015年4月にIEA(国際エネルギー機関)が世界の石油需要見通しを上方修正したほか、EIA(米エネルギー情報局)がシェールオイルの減産見通しを発表したことなどから、原油需給の改善に向けた期待感が高まったことなどが考えられます。そうしたなか、MLP価格も原油価格の上昇をサポート要因として、直近の底値から4月末にかけて約10%の大幅な上昇となり、年初来高値を更新しました。

エネルギー関連事業には、「川上」「川中」「川下」の3つの事業があり、大半のMLPは輸送や貯蔵を担う「川中」に位置づけられます。川中事業は本来、景気や原油価格のマイナスの影響を受けにくい収益構造となっているものの、原油価格の急落を受けた投資家心理の悪化から、MLP価格も昨年秋頃から不安定な動きとなっていました。しかしながら、直近の決算において、MLPは川中事業を中心に概ね良好な決算内容を示しており、S&P MLP指数の構成上位20銘柄(指数時価総額の約76%を構成)の中で配当公表済み(5月1日時点)の17銘柄においては、前期と同額だった1銘柄を除き、全て増配となりました。このように、原油価格が低迷する中でも底堅い決算内容となったことも、投資家に安心感を与えたと考えられます。

EIAでは、WTI原油先物価格は2016年にかけて上昇すると見ていますが、原油の供給過剰に対する警戒感は根強く、米国の原油在庫の状況やOPEC(石油輸出国機構)の生産動向、中東における地政学リスクなどの影響を受け、原油価格は引き続き不安定な値動きとなることも予想されます。MLP価格もその影響を受ける可能性はあるものの、世界的な低金利環境において、MLPの配当利回りは依然として魅力的な水準とみられることや、好業績による投資家の信認回復の動きなどが、今後のMLP市場を下支えするものと期待されます。

【図表】[左図]主な資産の指数推移(米ドルベース/トータルリターン)(2014年1月初~2015年4月30日)、[右上図]S&P MLP 指数構成上位銘柄*の配当伸び率(2015年1-3月期)* 2015年3月末時点[右下図]WTI原油先物価格(1バレル当たり)の推移(2003年1月~2016年12月予想)

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