Series3. ファンドを選ぶ前に

1. 株と債券とREITをザックリと
3つの資産の特徴を簡単に説明できることが大事です。

日本で約6,000本*以上もある投信ですが、ほとんどのものの中身は「3×3=9のマス」で捉えることができます。投資対象は株式・債券・REIT(リート)の3つで、それぞれに国内と海外先進国と海外新興国の3つがあります。

*公募投信の本数

株式はいわゆる取引所に「上場」(じょうじょう)しているものが対象で、未公開株は組み入れることができません。

株式と債券とREITはそれぞれ「エンジン役」「クッション役」「ニューフェイス」と位置付けると分かりやすくなります。

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株価はその企業の業績を反映して動くことが多いため、景気と連動する資産と言え、不動産賃貸に特化した法人の株式と言えるREIT(リート)も、不動産市況が好況な時に上がる傾向にあります。

逆に債券は不景気の時に価値の上がりやすい投資資産です。景気が悪くなり株式などが下がりそうな時に、世界中の投資資金が債券に向かうからというのが理由のひとつ。もうひとつは、債券の価格というものが「世の中の金利」との相対感に よって決まるからです。

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一般的な債券は利息が固定されているため、過去に発行された例えば5%の利息の債券は、その後世の中の金利が1%にでもなったら「お宝」になります。すると、満期で100万円で返ってくる債券なのに110万円でも買いたいという投資家が現れます。このようにして、世の中の金利が下がると、昔からある債券の価格が上がるわけです。

不景気の時はお金の需要が減ったり、政府が景気刺激のためにお金を借りやすくすべく低金利誘導を行なったりして金利が下がりがち。そして金利が下がると債券の価格は上がることに。だから「不景気に強い債券」なのです。