KAMIYAMA Reports vol. 104

  • 金利上昇時に株価が下落するわけではない
  • 米金利が上昇したケースの分析:世界の株式は上昇、債券はあまり下がらなかった
  • 2018年のボラティリティは2017年よりも高そう

金利上昇時に株価が下落するわけではない

2018年1月5日付KAMIYAMA Reportsで「初夢:2018年は居心地の良い環境」で述べたが、2月に入って居心地の良さが失われ、「インフレだけが進行してしまう懸念の高まりが債券を売って現金化する動きにつながり、債券からの急激な資金逃避が起こる場合は注意が必要だ」と書いた部分が重要になってきた。この懸念は2016 年秋に経験済み(16年10月18日付KAMIYAMA Reports「金利上昇は株価下落を意味していない」)だが、改めて考えてみたい。当時の市場参加者は、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げに伴う資金の流れの変化を警戒するあまり、リスクを取らないほうが良いのでは、という気持ちになることもあったようだった。