サマリー

3月の米国債市場は、比較的狭いレンジでの推移となるなか、イールドカーブがブル・フラット化(満期の長い債券ほど利回りが大きく低下)した。米FRB(連邦準備制度理事会)は政策金利を0.25%引き上げるとともに、向こう数年は利上げペースをやや加速させる可能性があることを示した。しかし、FRBのタカ派的な発言よりも市場の注目を集めたのは、米国の貿易政策の変更とトランプ政権の幹部交代であった。米中貿易に狙いを定めた保護主義的措置が、リスク資産に対する市場センチメントの重石となった。最終的に、米国債10年物の利回りは前月末比で0.12%低下の2.74%で月を終えた。