サマリー

5月の米国債市場は利回りが低下して月を終えた。米国の雇用統計が堅調な内容となったことを受けて、米国債利回りは上昇傾向が強まった。しかし、原油価格の継続的な上昇に伴って10年物の利回りが3%を超えた後は、公表されたFOMC(連邦公開市場委員会)の議事録がハト派的なトーンであったことから、利回りは低下に転じた。月末にかけては、イタリアの政局混迷が深まるなか、米国債の相場上昇に弾みがついた。結果的に、月末の米国債利回りは、10年物で前月末比0.10%低下の2.86%となった。