投資環境概観

世界的な貿易戦争が再勃発したことにより、米国のトランプ政権の政策をめぐる先行き不透明感がこれまで以上に高まっている。カナダ、メキシコ、欧州を対象とした鉄鋼・アルミニウム輸入関税免除の失効が容認されたほか、テクノロジー分野を中心に中国からの輸入品500億米ドル相当に追加関税を課す案については、6月中旬までに詳細が固められ、その後すぐに発動されると見られる。これがすべて起きたのは、ムニューシン米財務長官が貿易戦争の「保留」を明言してからわずか1週間余りのことであり、米政権がいかに予測不能になったかを如実に示している。