新興国では、経済成長に伴なう資金需要の増大などから、債券市場の規模が拡大傾向にあります。そのような中、新興国の相対的に高い経済成長力および金利水準を背景に、新興国債券は注目度を高めています。また、相対的に信用力が高い先進国債券についても、その多くが、金利水準は高くないもののマイナス金利が導入されている日本を上回る水準となっています。
「72の法則」という考え方を参考にすると、日本の銀行に定期預金でお金を預けた場合(1年定期預金の年利率(0.015%*)2021年2月末時点)、資産を倍にするには4,800年程度(72÷0.015=約4,800)かかります。また、日本では10年国債利回りが0%に近い水準となっていることに加え、他の先進国でも、新興国と比較して10年国債利回りは低水準にあり、資産を倍にするには長い時間が必要です。
預入期間1年以上2年未満、預入金額1,000万円以上
しかし、例えば、主要新興国(下記グラフ)の10年国債で運用すると4~11年程度で資産を倍にできるという計算になります。実際の海外債券投資にあたっては、為替変動や債券の価格変動などに加え、信用リスクや取引にかかる税金などが投資元本に影響を与えることから、計算通りに投資成果を得られる訳ではありませんが、リスクを低減させる効果が期待される分散投資を行ないながら、海外の債券に投資を行なうことで、金利収入を増やす機会が得られると考えられます。

- 上記10年国債利回りは、自国通貨建てです。また、切り捨てにて端数処理しています。
- (信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
- 上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
下記グラフは、先進国債券と新興国債券のパフォーマンスです。これを見ると、双方のパフォーマンスを牽引する要因の一つが利子収益の積み上げであることがわかります。そしてそのパフォーマンスは、より金利水準の高い新興国債券のパフォーマンスに大きく表れています。金利の「力」の効果が債券投資の大きな魅力の一つですが、なかでも高金利の「力」の効果を改めて見直す必要がありそうです。


- 先進国債券は、「FTSE世界国債インデックス 除く日本(米ドルベース)」、新興国債券は、「JPモルガン・エマージング・マーケッツ・ボンド・インデックス・グローバル・ディバーシファイド(米ドルベース)」より日興アセットマネジメントが作成
- 上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。