2012年10月19日
東京証券取引所が発表した9月のJリートの投資部門別売買動向によると、同月に最も多くJリートを売り越したのは、個人投資家で、その額は137億円となりました。この背景には、このところのJリート市場の持ち直しを受けた利益確定売りによるもののほか最近続いた公募増資で取得した投資口の売却などがあると考えられます。一方、同月に最も多くJリートを買い越したのは、銀行の66億円となり、次いで、海外投資家の65億円、投資信託の51億円となりました。日銀の買入れが金融機関のJリート投資の呼び水となっているほか、海外景気の先行き不透明感を背景に、為替の影響を直接的に受けないJリート投信が個人投資家の資金を惹きつけているとみられます。
※文章中の金額は四捨五入した金額
Jリートの最大の投資主体ある海外投資家は、9月は買い越しに転じたものの、ここ数ヵ月は買い越し・売り越しの傾向を捉えづらくなっています。海外投資家の買い越しには、海外投資家のリスク許容度の回復が不可欠といえその意味では各国の政策対応によって海外情勢が落ち着きつつあることは海外投資家の本格的なJリートの買い越しにつながるものと期待されます。
なお、現在、東京都心のオフィス空室率の低下といったオフィス市況の改善や、日銀が10月末にも追加的な金融緩和策の実施を決めるとの観測が拡がるなど、Jリート市場では明るい話題がみられています。海外投資家の動向とともに、こうした明るい話題がJリート市場の注目度を増していくものとみられます。
(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
ETF(愛称) (銘柄コード) |
対象指数 | 売買単価 (2012年10月18日終値) |
上場市場 | 売買単位 | 最低投資金額(概算)* |
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上場Jリート (1345) |
東証REIT指数 | 1,045円 | 東京証券取引所 | 100口 | 104,500円 |
*最低投資金額(概算)は、2012年10月18日終値×最低売買単位。手数料などの費用は含みません。
※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。