2014年5月2日
新興国債券は、2013年9月以降、おおむね回復基調となっています。昨年5月下旬にFRB(米連邦準備制度理事会)が量的緩和の早期縮小を示唆したことを契機に、投資家のリスク回避姿勢が強まるとともに、新興国から資金が流出するとの懸念が高まり、新興国債券は大きく下落しました。しかしながら、その後、資金流出に見舞われた新興国において、インフレ抑制や自国通貨防衛を目的とした金融引き締め政策などが効果を上げ、市場に安心感が拡がったことなどから、新興国市場に再び資金が流入し始めました。
一部の新興国については、インフレ率の上昇や経常赤字の拡大などにより、経済の先行きに不透明感が残るものの、多くの新興国は、比較的高い経済成長率や、国民の年齢が若く社会保障負担が低いことなどを背景に、政府債務や財政赤字の水準が先進国に比べて低くなっています。加えて、過去に経験した通貨危機の教訓などから、先進国を上回る外貨準備高を積み上げており、こうした財政の健全性の高さや豊富な外貨準備高などが、資金流出への対応力を支えていると考えられます。また、足元で先進国を中心に世界景気が緩やかな回復基調となるなか、投資家のリスク志向が高まりつつあることも、新興国市場の下支えになっていると考えられ、良好なファンダメンタルズや期待収益性の高さなどを背景に、新興国債券は引き続き回復基調を維持するものと期待されます。
新興国市場の投資機会を捉えるツールとして、「バークレイズ自国通貨建て新興市場国債・10%国キャップ・インデックス(円換算ベース)」への連動をめざす「ETF(上場投資信託)」のご活用を検討されてはいかがでしょうか。比較的少額な資金で幅広い新興国への投資が可能になります。
ETF(愛称) (銘柄コード) |
対象指数 | 売買単価 (2014年5月1日終値) |
上場市場 | 売買単位 | 最低投資金額(概算)* |
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上場新興国債 (1566) |
バークレイズ自国通貨建て新興市場国債・10%国キャップ・インデックス(円換算ベース) | 61,900円 | 東京証券取引所 | 1口 | 61,900円 |
*最低投資金額(概算)は、2014年5月1日終値×最低売買単位。手数料などの費用は含みません。
※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。