「インデックス vs. アクティブ」の意味をもっと腹落ちしたい

よく「インデックスファンド」と「アクティブファンド」はどちらがいいの?--といった対比をする人がいますが、それは今やいささか古くて乱暴な分類といえます。

指数連動のファンドを以外をすべて、ファンドマネージャーが独自に銘柄を選ぶ「アクティブ」と定義し、それらを全部平均するとインデックスのリターンより劣っていることが多いし、事前に優れたアクティブファンドを選ぶのは至難の業だし、高い信託報酬は無駄だから「悪いこと言わないからインデックスファンドにしておきなさい」といった論調です。

株式ファンドは今、下図の3つに分類するのが適切と日興アセットは考えています。

「アクティブファンドの多くは指数に負けているから、インデックスファンドで良い」という意見は、過去多かった②における、ベンチマーク(参考指数)との勝ち負けのことを言っている場合が多いようです。

このページで紹介する「イノベーションファンド」はすべて③です。全産業をあまねくカバーする指数など、そもそも競争相手として意識していませんから、「勝ち負け」の議論など最初から存在しないのです。

それなのに評論家やメディアは、アクティブファンドはインデックスに勝てないものが多いから「インデックスにしておきなさい」と言い、つみたてNISAの選定ファンドもそうなっているのが現実です。ひどいメディアでは、「金融庁が選んだ安心なファンドがインデックスファンドだ」という明らかに間違った喧伝も。

どれがいい悪いではありません。大事な自分の将来設計を偏ったネットの記事だけで判断しないという姿勢が大事です。このページだって、イノベーションへの長期投資を良しとしていますが、肝心のイノベーションへの「アテ」が外れた場合は目も当てられませんし、日々の価格変動も大きくなりがち。

検討すべきは、そのコンセプト(あるいは産業)への絞り込みや投資アイディアの是非を、自分自身がどう考えるか、長期投資に値すると自らが”惚れ込めるか”――という1点に尽きます。