奥村さん、やさしいわ。ありがとう。

まず、配当とは配当金のことです。企業が年1回の決算をしたときに株主に支払う現金のことで、中間決算を入れて、年2回支払う会社も多くあります。「株主でいてくれて、ありがとう」という株主還元の意味合いがあります。

株を売らなければ、定期的に入ってくるってこと？

はい。でも、企業の業績が悪い時には配当金が減ったり、配当金を出さないこともあります。また、たとえ利益が出ていても、配当金が出ないということもあります。これは、株主に還元するのではなく、会社の将来の成長のために研究開発や工場を建てることなどにお金を回すこともあるからです。

なるほどね。じゃあ、Tracers S&P500配当貴族インデックス（米国株式）も、ファンドを持っている人には、定期的に現金がチャリンチャリンと入ってくるってこと？

あ、それは違います。確かに、ファンドには保有している株式から配当金が入ってくるんですが、投資家の皆さまにその現金をそのままお渡しすることはありません。配当金は、ファンドの資産に計上して、基準価額として反映されます。

ほーほー。

当ファンドは、S&P500配当貴族指数（税引後配当込み、円換算ベース）という、構成銘柄から入ってくる配当金も考慮した指数に連動することを目指したインデックスファンドです。

んーー、なんかちょっと難しいけど、要は私はファンドから現金がもらえないってこと？

配当金とは違いますが、投資信託には、決算日に「分配金」を出すタイプのものもあります。「毎月分配型」とか「四半期分配型」などは、比較的分配に積極的なファンドだと言えると思います。

そうか。それは配当金じゃなくて、分配金かー。

当ファンドが次の決算日に分配金を出すかは今は分かりません。決算を毎年11月の「年1回」としていることからも、あまり積極的に分配をしていくファンドではないと言えそうですね。

ま、私としては、今、現金の受け取りは無くてもよいから、基準価額が上がっていってほしいわね。長く持ち続けるつもりだし。やさしく教えてくれてありがとう。

日興アセットのTracersチームには、私以外にもいろいろな人がいるから、ぜひその人たちにも聞いてみてくださいね。