新しい成長モデル

輸出・投資主導の成長モデルが限界を迎えつつあったことから、中国政府は経済構造改革が急務であることを認識しています。

中国の新しい成長モデルでは、経済成長の牽引役としての輸出への依存度が低下しています。中国のGDPに占める輸出の割合は1978年の5%から、2005年のピーク時には37%にまで上昇しましたが(下グラフ参照)、それ以降低下傾向にあります。

中国の対GDP輸出比率の推移(1978~2016年)

出所: NBS (various years)

中国では都市化の進展や個人所得の増加を受けてすでに「消費革命」が起こっていますが、当局が明確な方針を打ち出したことで、内需主導型成長モデルへの構造的シフトが加速しています。

中国にとって、新しい高度な経済成長ドライバーへの移行は、持続可能な経済発展への道をもたらすでしょう。

ITプラットフォーム、ヘルスケア、教育、保険などのサービス部門は、現在のところ中国経済に占める割合が比較的低いものの、消費主導型経済への移行の恩恵を特に受けるものとみられます。