ファンドの概要
米国株式と金に100%ずつ投資
当ファンドの投資対象は、長期的な成長が期待される米国株式(S&P500指数)と、リスク分散効果が見込まれる金の2つの資産。先物取引を活用し、それぞれに100%ずつ投資することで、投資元本の約200%に相当する成果をめざしています。例えば1万円を投資すれば、実質的に米国株式と金に1万円ずつ(合計2万円)投資しているのと同様の投資成果が期待できるのが、当ファンドの最大の特徴といえます。

設定来の動き
米国株式が足踏みする中、設定来の最高値圏で推移
当ファンドは、2022年8月の設定以来、2年9ヵ月で基準価額が約2.5倍に上昇しました。2024年7、8月と2025年4月には大きな下落を経験したものの、その後は回復し、現在は再び最高値圏で推移しています。
<当ファンドの基準価額の推移>
期間:2022年8月31日(設定日)~2025年5月30日

当ファンドが米国株式や金を上回るパフォーマンスをあげられている要因は、より効率的な運用をめざして設計されたファンドの仕組みにあります。例えば、米国株式と金に50%ずつ投資するようなバランスファンドの場合、その値動きは「両資産の騰落率の平均」になります。一方、当ファンドの場合は、米国株式と金の両方にそれぞれ100%相当を投資するため、その値動きは「両資産の騰落率の合計」に近いものとなります。
こうしたレバレッジを活かした仕組みのため、当ファンドの基準価額の振れ幅は大きくなる傾向があります。しかし、当ファンドが誕生して以来、米国株式と金はともに上昇傾向にあったことから、当ファンドの月次騰落率は33ヵ月中26ヵ月でプラスを記録するという、良好な成果をあげています。
<当ファンドの基準価額の月次騰落率>
期間:2022年9月~2025年5月、ハイライトの月:当ファンドがプラスの月

足元の状況
米国株式の軟調を金の上昇がカバー
世界経済をけん引し、多くの有力企業を擁する米国は、資産運用の観点からも有望な投資先とされています。一方、金は、市場に不安が広がる局面で選好されやすい資産であり、近年ではインフレ懸念や地政学的リスクの高まりを背景に、投資家の関心が高まっています。このように異なる特性を持つ米国株式と金は、いずれも長期的に上昇傾向を示しており、資産形成における投資対象の有力な選択肢として注目されています。
<S&P500指数と金先物の推移>
期間:1998年12月末~2025年5月末

2025年は、米国による相互関税政策をめぐる不透明感の高まりから、世界経済の減速リスクが意識される状況となっています。このような環境下において米国株式は軟調に推移し、S&P500指数はトランプ大統領の再就任(2025年1月20日)時点の水準を回復できていません。一方、安全資産とされる金には、リスク回避の資金が流入し、上昇基調を維持しています。
4月初旬には、「トランプ関税ショック」とも呼ばれる急落が発生しましたが、その後の反発を受けて、当ファンドは設定来の最高値圏で推移しています。
<2025年の当ファンドの基準価額の推移>
期間:2024年12月30日~2025年5月30日


良好なパフォーマンス
長期資産形成にダブルのエンジンを
当ファンドは、米国株式や金に単独で投資する場合と比べてリスクは高いものの、高いリターンを実現してきました。そして、その良好なパフォーマンスに対する投資家からの関心が高まったことで、2024年後半以降は、純資産総額も大きく増加しています。
<当ファンドの基準価額と純資産総額の推移>
期間:2022年8月31日(設定日)~2025年5月30日

2024年7、8月の株式市場の急落や、2025年4月の金融市場の混乱など、この1年の間にも投資環境は大きく揺れ動きました。こうした局面では、不安を感じた投資家の方は多く、また、今後も市場の大きな変動は避けられないと見られています。その一方で、中長期的な米国株式の成長力や、安全資産としての金への需要に期待する方は多いのではないでしょうか。
米国株式と金に50%ずつではなく、それぞれに純資産総額の100%相当を投資する投資信託ならではの仕組みが特徴の「Tracers S&P500ゴールドプラス」。設定以来、当ファンドのこうした仕組みは運用成果にプラスの作用をもたらしてきました。「資産形成のエンジン役として米国株式をポートフォリオの中心に据えつつ、相性の良い資産を組み合わせたい」とお考えの方にとって、これからも当ファンドは有力な選択肢の一つになると考えています。