長期投資だからこそ必要な「未来志向」の投資コンセプト
ファンドのポイント
生活を一変させるイノベーション、フィンテック
近年、目覚ましい発展を遂げるテクノロジー。そのテクノロジーを「お金のやりとり」に持ち込んだのがフィンテックです。
単なる支払いや送金の枠を超え、ブロックチェーンや人工知能(AI)との融合などによる革新的な商品・サービスも続々と誕生し始めており、生活を一変させるイノベーションとして注目を集めています。
中長期的な成長が期待されるフィンテック関連企業の株式に投資する当ファンドは、破壊的イノベーションにフォーカスした調査に強みを持つ米ARK Invest(以下、ARK)が助言を行ないます* 。
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*アーク・インベストメント・マネジメント・エルエルシー(アーク社)からの助言をもとに、日興アセットマネジメント アメリカズ・インクがポートフォリオを構築します。
従来の金融エコシステムを「破壊」する、デジタルウォレット
決済や資産管理などの金融サービスをスマホなどのアプリを通じて利用できる「デジタルウォレット」のサービスが拡大中です。例えばeコマースでは、スムーズな決済や送金などが不可欠であり、フィンテックはこうしたサービスを支えるインフラとしても活躍しています。
近年、膨大なユーザーを有するデジタルウォレットのプロバイダーは、その顧客基盤を活かし、顧客とデジタルウォレットを直接的につなぐ自前の決済システムを構築し始めています。外部システムや従来の複数の金融機関の仲介を排除することで圧縮されたコストは、ユーザーの利便性向上のための開発やサービス強化へと振り分けられ、さらなるユーザーの獲得へつながる、といった好循環も見られているようです。既存の在り方を「破壊」していくデジタルウォレットは、今後もさらなる拡大が見込まれています。
今後消費の中心は、「デジタルネイティブ」へ
人口動態からも明らかなように、今後、経済活動の中心は現金や書類などに安心感を覚える世代から、ミレニアル世代・Z世代といったネットやモバイルテクノロジーと共に成長してきた「デジタルネイティブ」な世代へと移行していきます。
情報リテラシーに優れたこれら世代に向けたサービスは、今後も続々と誕生すると見込まれており、フィンテック・イノベーションの成長を支える重要なドライバーであると考えられています。
フィンテックを主導する“デジタル世代”
世界の生産年齢人口*の構成
新興国の潜在的なニーズをとらえる、フィンテックのポテンシャル
先進国と異なりインフラや法規制の整備が遅れている新興国では、その分既存のルールなどに縛られにくいという特性が見られます。また、既存のインフラなどが不足しているからこそ、それに頼らずに斬新なアイデアが生まれやすい傾向が見られます。
金融サービスの潜在的な需要とスマートフォン等の普及を背景に、中国やインドではモバイル機器からの決済や送金が先進諸国よりも浸透しています。こうした状況は中南米やアフリカなどの地域にも見られ、新興国でもフィンテックの事業拡大が期待されます。
アジアで普及するモバイル決済
モバイル決済額の地域比率(米ドルベース)
ブロックチェーン技術を活用した、新たなデジタルサービスの創出や暗号資産の活用
暗号資産の技術基盤でもあるブロックチェーン技術。インターネット上でつながった複数の参加者で様々な取引記録を共有するため、データの改ざんが困難かつ追跡もできるほか、システムが停止しづらいなどのメリットも有しており、革新的なデジタル技術として注目されています。
代表的な暗号資産であるビットコインは、資産性の評価が進んでおり「デジタルゴールド」とも呼ばれています。金の代替や決済など様々な用途での普及が進むことで、ビットコインの時価総額は今後大きく拡大するという予想もあります。
ブロックチェーン技術は、非代替性トークン(NFT)などのデジタル資産やメタバースといった分野においてもイノベーションの根幹となる重要な技術基盤であり、更なる進展が期待されています。
2030年時点のビットコイン時価総額の予想
中長期的に高い成長が見込まれるフィンテック関連企業を見極め、厳選投資
当ファンドではフィンテック関連企業を「決済イノベーション」「ブロックチェーン」「レンディング/資金調達」「リスク分析/セキュリティ管理」「フィンテックで新たなビジネスを創出」といったカテゴリーで捉えていきます。
技術の進展と市場に与えるインパクトを見極め、まだ実現していない製品やサービスの将来性なども含め、テクノロジーのリサーチに特化したARKの視点から銘柄選定を行ないます。
「破壊的イノベーション専門運用集団 ARK」とは
イノベーションこそが成長の源泉
ARKは「破壊的イノベーション」に特化した2014年創業の米国の運用会社です。
「未来の世界に何が起こるのか」という“Next Big Thing”を発掘し、その投資機会を投資家に提供するという確固たる信念に基づき、ARKは技術そのものを徹底的にリサーチした上で、イノベーションが変える未来から今を逆算。独自のアプローチで投資銘柄を選定していきます。
破壊的イノベーションとは…
既存事業のルールを破壊し、業界構造を劇的に変化させるようなイノベーションのこと。
ARKが考える
破壊的イノベーションの3つの条件
「ベンチャーキャピタル的な投資を上場株式市場で」という、明快なコンセプト
広範なインデックスへの投資ではイノベーションの大きな成長機会を捉えることができないと考えるARKは、ベンチマークを全く意識しない運用マネージャーです。よって、リサーチと銘柄選定においては、足もとの企業業績やバリュエーション等を評価する一般的な調査手法とは期待値や時間軸も大きく異なります。
ARKの投資コンセプトは、上場株式市場で「ベンチャーキャピタル(VC)*」的な視点で投資機会を捉えるということ。イノベーションによる将来の爆発的な成長を予測し、市場が無視または過小評価している3~5年の成長機会に着目します。もちろん大企業であっても、まだ財務諸表に現れていない戦略に着目し将来の収益インパクトから成長機会があると判断すれば投資をしていきます。
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*ベンチャーキャピタルとは、未上場のベンチャー企業に出資し、上場時などに大きなリターンを狙う投資会社のこと。銀行融資が担保と返済能力を重視するのに対し、事業と企業の将来性を精査し、場合によってはコンサルティングなども行なう。
巨大な成長が期待されるイノベーション株式
ARKは、AI(人工知能)がカタリスト(触媒)となり、5つのイノベーション・プラットフォーム上にある様々なテクノロジーが相互に融合し、次々とイノベーションを生み出していくとみています。
世界の株式市場において、破壊的イノベーション関連株式の時価総額は、2023年時点の19兆米ドルから2030年には220兆米ドルにまで成長する可能性があるとARKは試算しました。また、株式市場全体に占める割合は現在の16%から60%以上を占めるまでになると考えています。
ARK 創業者、CEO/CIO
キャシー・ウッドからのメッセージ
長期の時間軸だからこそ、変化の正しい側へ
AI(人工知能)は私たちの予想以上のスピードで進展しており、テクノロジー間の劇的なコスト低下をもたらしています。AIは私たちがリサーチと投資の中心に据えてきた5つのイノベーション・プラットフォームの融合を加速させていくでしょう。
イノベーションはあらゆる問題を解決し、世界をより素晴らしいものへと変革させていきます。ですから私は変化の正しい側に立つことは極めて重要だと考えています。
なぜなら、一般の広範なインデックス投資では、現在の時価総額の大きさに基づいたウエート付けになる傾向があるため、こうしたイノベーションの指数関数的な成長機会を速やかに取り入れることは難しいと考えるからです。また、そこには今後イノベーションにより破壊されていく銘柄も含まれているかもしれません。
一方で、私たちの運用は市場の下落局面においてはインデックスよりも大きく下落する傾向もあります。しかし私たちの視点の先にあるのは、その会社が将来どのくらいの市場を創り上げるのか、シェアを握れるのかといった未来を見た投資です。ファンドは値動きが大きくなる傾向にありますが、市場が反発するときには大きな上昇も期待できるはずだと考えています。
破壊的イノベーションに関する市場の評価はまだまだ不十分です。ですから私は、少なくとも一般的なインデックス投資との分散の観点という意味においても、資産運用にイノベーション投資を取り入れることは、長期投資家にとってこそ重要なことだと考えています。ARKは、破壊的イノベーションに特化したアクティブ運用戦略で今後も市場に挑戦をしていきます。
ARKの視点を日本の投資家の皆様へ
2017年8月、日興アセットはARKに一部出資を決定しました。当時まだ無名に近かったARKの調査・運用力、そしてその投資哲学に着目し、日本の投資家の皆さまにARKの運用力を「輸入」しようと考えた業務提携です。以来、ARKは日興アセットの戦略的パートナーとなり、協同して新たな投資ソリューションの開発などで連携を続けています。日本の個人投資家の方に向けてはARKとコラボレーションした複数のイノベーション関連の投資信託を作り運用しています。
グローバル・フィンテック株式ファンドについてもっと知りたい方へ
INNOVATION Investing
資産運用の「分からない」を「分かった」に
はじめ方が分からない、これでいいのか分からないなど、資産運用にチャレンジする人が抱きがちなあんな話やこんな話。
少しでもスッキリできるようにいろいろな話題を取り上げています。