▶ 投信の仕組み
❻ 「額」より「率」に注目です!!
基準価額は単なるモノサシ?変化率で考えるクセをつけよう!
ウォレッタが「500円引き」のTシャツを買ってきました。
マネタンは元値を1,000円と踏んで、「50%引きで買ったのかな」と想像しましたが、実は元値は10,000円。5%引きでの購入でした。
同じ「500円引き」でも「元の金額の何%」なのかで、受ける印象が大きく異なりますよね。
この「率」のイメージを、基準価額を考えるときにもしっかり持っておきましょう。
投信を保有していると、どうしても日々の基準価額が気になりますよね。
(最も早く載るのは運用会社のWebサイトです。日興アセットでは18時から19時頃に「基準価額速報」としてアップされます。)
もし、前日比で200円も下がっていたら少しビックリするかもしれません。
「次の行にある投信は30円しか下がっていないのに、失敗した…」などと考えてしまうかも…。
しかし大事なのは「額」でなく「率」。
考えてみれば当たり前ですが、基準価額が20,000円の投信の200円と3,000円の投信の30円は同じなのです。
「200円も下がった!どうしよう…」と考えるのではなく、「それは何%なのかな?」と変化率で考えるクセをつけることが大切です。
ちなみに最近の運用会社のWebサイトでは「額」と「率」を併記しているところも増えてきました。
そしてもうひとつの誤解が「もう12,000円?そんな高い投信は買いづらいよ」といったものです。
感覚的にはよく分かりますが、実はそれも正しくありません。
基準価額とは、買った時点からの変化率(リターン)を測るモノサシでしかありません。
同じ運用のファンドAとBがあったとしても、ファンドが生まれた時点が異なれば、基準価額は異なるのです。
もしある時点でファンドAの基準価額が10,000円、ファンドBは5,000円となっていたら。
ここで「5,000円のBがAより劣っている」とか「Bに比べてAが高くて買いづらい」と考えるのが正しくないのは明らかでしょう。
大切なのは買った後に「その投資対象が」上がるかどうかであり、基準価額の水準自体に「高い・安い」の意味はありません。
もし上記のタイミングで買った後に、その投資対象が1割上昇すれば、ファンドAは10,000円が11,000円になり、ファンドBは5,000円が5,500円になります。
投じたお金が100万円なら、どちらの場合も110万円になっているのです。*
そう、大事なのはやはり「率」なのです。
*簡易的な説明をしています。投資対象の変動率と投信の変動率とは、その投信の投資目的やインデックスファンドかどうかなどの商品性の他、様々な要因により異なります。また投資金額がいくらになっているかどうかについては、税金や手数料等のコストを考慮していません。