初心者3分シリーズ:投信イチから編
今後また下がりそうですよね?
今福 啓之
日興アセットマネジメント
当「20年後ラボ」は「これから投資信託を始めよう」または「始めたけど自信ないんだよね」という人に向けて、投信メーカーならではのちゃんとした内容を、でも社員個人の考えを自由にカジュアルにお届けしたい、というサイトです。
・・・なのですが、どうしても皆、長くなりがち。そこで通常のコラムとは別に、3分で読めるくらいのショートシリーズを立ち上げました。さて短く書けますかどうか。
2024年8月初旬の乱高下、すごかったですね。
もう止めた方がいいかも?
含み益があるうちに一旦売ろうかな?
その心理、どこかで吹っ切らないとダメです。
なぜなら、目の前の値動きで動揺していたら、致命的な悪手を打ってしまうからです。具体的には、「積立の一時停止」、「いったん売却」、「ファンドを変えた方がいいかも迷子」などなど。全部危険です。
私、2000年4月・33歳から投信積立を始めたので「祝、25年目突入」なのですが、株価が大きく下がったら不安どころか、「おぉ、また来たね~♪」という感じになります。「あぁ!お金があったら買いたい!」と言って、妻に嫌な顔をされます。「もはや変人だな」と我ながら思います。
さて、既に始めていた方は2024年の前半は最高でしたよね。新NISAが始まって以来、米国株も日本株も基本イケイケで、さらに円安傾向でしたから。
なぜなら円安は、S&P500とかオール・カントリーなど海外株式に投資する投資信託にとってラッキーなことだからです。だって、同じ米国株の株価でも、1ドル120円よりも150円を掛けた方が円換算の金額は増えますからね。
でもよく考えてください。私たちは、毎月積立にしても一度に投じる一括投資にしても、今とある値段で「仕込んだ」ものを、将来のいつか、それより高い値段で売りたい、売れると思っているからこそ、投資しているんですよね。
「仕込み価格」は低ければ低いほどお得です。200で売るんだったら、50とか100とかで仕込んでおきたい。150で仕込んでしまったらリターンが小さくなります。
つまり今上がってウキウキの私たちは、将来のリターンが下がることを喜んでるのと同じなんです。NISA始めてあっという間に評価益が膨らんでご機嫌なんですが、ホントは喜んではいけない、ってことです。
まだまだたくさん仕込まないといけない私たちは、「頼む!まだ上がらんでくれ!上がるのは十分仕込んでから、もっと後でいいのよ!」と思うべきなんです。
もうすぐ下がりそうですかね。もうすぐ円高になりそうですかね。――いいじゃないですか。安く仕込みましょう。
先日私、Amazonのプライムデーで安くなっていたFire TV Stickを即ポチりました。同じ物が安く買えるのがめちゃくちゃ嬉しかったです。でもなぜか、投信って安く買えるのを素直に喜べないんですよね。
気持ち、頑張って切り替えましょう。
今福 啓之
日興アセットマネジメント