「何が分からないか、分からない!」方のためのFAQ
初心者3分シリーズ:投信イチから編

ネット証券に変えた方がいいですよね?

公開日2024年08月19日

今福 啓之

日興アセットマネジメント

当「20年後ラボ」は「これから投資信託を始めよう」または「始めたけど自信ないんだよね」という人に向けて、投信メーカーならではのちゃんとした内容を、でも社員個人の考えを自由にカジュアルにお届けしたい、というサイトです。

・・・なのですが、どうしても皆、長くなりがち。そこで通常のコラムとは別に、3分で読めるくらいのショートシリーズを立ち上げました。さて短く書けますかどうか。

そういう意見、ありますね。地元の銀行でNISAをやっている人がネットで調べてみたら、「銀行は手数料高いから損!」、「彼らは自分たちの利益しか考えてない!」、「銀行に近づくな!」などなど。なんだか物騒な言い方もあって、気持ちがザワつきます。

まずひとつクリアにしておきたいのですが、NISAの「つみたて投資枠」なら、どこで買っても購入時手数料はゼロ、いわゆる「ノーロード」です。銀行でもネット証券でも一緒ってことです。

そして、これは投資信託の基本のキなのですが、投資信託の保有中のコストである「信託報酬」は、商品毎に1つの料率に決まっており、同じ商品ならどこで買っても同じです。販売会社がどこか(どこで買うか)は関係ありません。

ということで、こと「NISAつみたて投資枠」を考える限り、手数料の面からネット証券に変更する必要性はそれほどありません。もちろんネット証券の品揃えは豊富ですから、NISAを皮切りにガシガシやりたい、いずれ個別株投資にもチャレンジしたい、という人なら、ネット証券に口座を持つのはアリです。

ただその場合も、NISAは銀行で継続し、それ以外はネット証券で、という2口座運用にすればいいだけの話です。NISAは1金融機関でしか持てませんが、それ以外はいくつ口座を持ってもいいのです。私たちが複数の銀行に口座を持っているのと同じです。

いや、でも自分が銀行のNISA口座で積み立てている投資信託は皆が言っているおススメと少し違うようだし・・・と不安?なるほど。

でも、NISA用の投資信託、特につみたて投資枠のものは先ほど言った信託報酬の低さも含めて厳しい要件が課されていますから、「変なもの」を買ってしまっているという心配はしなくていいでしょう。

逆に私が心配なのは、そういう風に考えてしまう人はもしかしたら、「自分がどんなものを買っているのか」を主体的に理解していないのではないか?ということです。「皆のオススメと同じなら安心だけど、違うらしいから不安。変えようかな・・・」と思っているのだとしたら、少し心配です。

思い切って一度、その銀行に聞きに行ってみましょう。「あらためて教えて欲しいんです!何も追加で買いませんけどね(笑)」って釘をさしつつ。

そうやって聞きに行く窓口があることこそが、銀行でNISAをやっているメリットなんですから。

今福 啓之

日興アセットマネジメント



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