“おとな”だからこその「まとまったお金」や「期間が限られた積立投資」には株式100%の積立とは別の考え方が必要では――?
そんな問題意識から株式・REIT・債券のバランス比率を決定した
こんなの欲しかった。
「バランス(ファンド)」とは、株式やリートや債券など、複数の投資資産がワンパッケージになった投資信託のカテゴリー名。S&P500に連動するような「株式ファンド」に比べて値動きが緩やかになることが多く、よく「初心者向け」といわれます。でも日興アセットは「初心者」や「上級者」という言い方には違和感を覚えます。趣味やゲームではないのですから...。
それでも確かに、このようにマイルドな値動きとなる傾向はあります。
大ざっぱにいって、株式に対して債券の比率が増えるほどマイルドになっていきます。しかしその場合、最終的な「到達点(リターン)」が株式100%のファンドが上昇した場合よりも低くなる可能性を受け入れなければなりません。
途中の値動きはマイルドだが、最終的にはすごくお金が増える――のが理想ですが、それは無理な相談(か怪しい商品?)なのです。
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リスクの観点から考え抜かれた資産配分を“トレース”。 |
(1) いわゆる「均等配分バランス」の特徴は?
バランスファンドの特性を決める大事な資産配分の考え方は、大きく2つに分かれます。ひとつは「分かりやすさ重視」で、もうひとつは「理屈(配分理由)重視」。
究極に分かりやすいのは、各資産の比率を均等にすること。この例は、株式とREITと債券を3分の1ずつに均等配分しています。この分かりやすさも実は意外と大事で、本人が納得感を持って保有を継続できることにもつながります。
バランスファンドの資産配分の例
一方で、上記の例はバランスファンドにしてはやや“攻めた”配分といえます。なぜなら株式とREIT資産が全体の6割を占めているから。この例のように、均等配分のバランスファンドは、株式市場などの環境に左右される度合いが強くなる傾向があります。
(2) 「おとなのバランス」の配分方法は?
当ファンドは、株式に限らず「ある特定の資産の影響だけが強くならない配分」をゴールに設計されました。基準価額へのインパクト――つまり「リスク」が各資産で概ね均等(英語でパリティ)になる配分のことを「リスク・パリティ」*といい、年金運用など分散投資の専門家の間で重んじられている資産配分方法のひとつです。
当ファンドの基本資産配分
いわばリスクの量の反対の比率(リスクの逆比)での資産配分です。債券はリスクが小さいのでたくさん、株式やREITはリスクが大きいので少なく――。当ファンドはこの「リスク・パリティ」の考え方をベースに過去15年以上のデータを分析し、「債券66.7%、株式20%、REIT13.3%」を基本資産配分比率としました。この比率をルールとして「トレース」していくのが、Tracers グローバル3分法(おとなのバランス)です。
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ゆったりと落ち着いた“おとな”のスタンスの投資に。 |
(1) 為替変動リスクも含めて考えられた商品設計
株式の「20%」など各資産の内訳については市場規模の比率に準じた配分とし、それぞれのインデックスファンド(マザーファンド)に投資を行ないます。そのシンプル設計と運用手法により、相対的な低コストも実現しています。
なおリスクの観点を掘り下げるときに重要なのが、海外資産で避けられない為替変動リスクです。当ファンドでは明確に、日本人にとっての為替変動も株式や債券と負けず劣らず重要な「均等(パリティ)にすべきリスク」と考えました。
その結果、資産毎に「為替ヘッジの有無」を下図のように決定しています。これにより株式、REIT、債券、そして為替の変動リスクが基準価額に与える影響を概ね均等(パリティ)になることを目指しています。
当ファンドの資産配分
2024年6月末現在
(2) “高すぎず低すぎない”リスク・リターンを目指して
債券を多く組み入れることがリスク水準を引き下げることに寄与する一方、株式やREITがリターンの改善に寄与すると考えられます。そのため、ハイリスク・ハイリターンといわれる株式やREITとは違い、当ファンドのリスクとリターンのバランスは、落ち着いたものになると期待されます。
各資産と当ファンドのリスク・リターンのイメージ
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株式100%とは別の“おとなのお金”の選択肢に。 |
同じ人の中にも、目的や時間軸によって異なる性質のお金があり、選ぶべきファンドを区別する必要があるかもしれません。社会に出てしっかりとした生活基盤を確立してきた「おとな」の方の場合は特に。
株式100%のファンドによる積立のために必要なお金がある一方で、コツコツとためてきた「まとまったお金」の投資方法に悩むお金の両方をお持ちの方も多いはず。
資産運用は「家づくり」のようなもの。当ファンドのようなバランスファンドを「ぶれない土台」として固め、同時に大黒柱になるような「株式の柱」を上に上にと伸ばしていきたいものです。