日興アセットマネジメントのスチュワードシップ方針

日興アセットマネジメント(以下、「当社」)は、日本の上場株式に対する投資について「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード≫を受け入れることを表明致します。

日本版スチュワードシップ・コード受け入れにあたって

日本版スチュワードシップ・コードは、金融庁において設置された日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会での議論を経て、2014年2月に策定されました。その後、「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が公表した意見書の内容などを踏まえて、策定から約3年を経過した2017年5月に、改訂版のスチュワードシップ・コード(以下、「本コード」)が取りまとめられました。本コードは、機関投資家が、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解に基づく建設的な「目的を持った対話」(エンゲージメント)を通じて、投資先企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図る責任(スチュワードシップ責任)を果たすための諸原則です。当社は、受託者責任を根幹に据えながら、本コードの趣旨に則したグローバルな対応を行なってまいります。

当社の使命は、顧客・受益者に対する受託者責任を果たすことにあり、この考え方をもとに本コードを受け入れ、本コードに則した対応を行なってまいります。投資先企業の状況の把握、投資先企業とのエンゲージメント、また議決権行使などを通じて、顧客・受益者からお預かりした資金の中長期的な投資リターンの拡大を目指してまいります。

当社は日本株式投資において、バリュー、グロース、集中投資、ロング・ショート運用、エンハンスト・インデックス等、様々なスタイルのアクティブ運用戦略、パッシブ運用戦略及びその他の運用戦略を顧客・受益者に提供してまいります。なお、経営に積極的に介入するまたは経営戦略に対して意見を提示する等の別を問わず、アクティビスト戦略は、ここに含まれておりません。

当社は、原則主義(Principle-Based Approach)、及び本コードの一部を実施しない場合に機関投資家が理由を説明することができる「遵守か説明か」(Comply or Explain)のアプローチなど、国際的に取り入れられている制度が本コードに採用された点に注目しています。また、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」は公開情報(指針4-3)に基づいて実施することが実効的だと考えています。

当社の方針及び考え方

1. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
当社は、グローバルなマルチアセット・マネージャーとして、様々な運用戦略を顧客に提供しています。当社がスチュワードシップ責任を果たすために実施する主な活動は、公開情報に基づいて、アクティブ運用戦略及びパッシブ運用戦略においては投資先企業の状況の把握、エンゲージメント及び株主総会での議決権行使であり、その他の運用戦略においては、株主総会での議決権行使であります。
企業の持続的成長には、企業文化、経営ビジョン、事業戦略・財務戦略、コーポ―レート・ガバナンス、ステークホルダーとの関わり方等、企業を取り巻く様々な要因が関係し、各々の影響度は、企業の成長フェーズによって異なります。当社は、エンゲージメントや投資先企業の状況の把握を通じて、包括的な企業価値判断を行なう運用プロセスを有しており、企業の中長期経営戦略、株主還元策、ESG*戦略等に関して、企業の成長フェーズに合わせた企業調査活動を実施しています。また、投資先企業に対する意見表明の機会として、議決権行使を重視しており、『スチュワードシップ&議決権行使委員会』が策定し、その監視・監督及び助言機関である『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』がその適切性などを監理する議決権等行使指図ガイドラインに基づき、提案された議案が中長期の企業価値向上に資するかについて十分に検討した上で、議決権の行使を適切に行なうよう努めています。『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』は、当社と利害関係を有さない過半数の社外委員で構成される委員会の立場から、議決権行使を含む当社のスチュワードシップ活動が、その目的に沿って、受託者責任の忠実な履行に向けて適正に実施されていることを監視・監督し、中立かつ公平な立場から必要な助言を行います。

*ESGとはE(環境、Environment)、S(社会、Social)、G(企業統治・ガバナンス、Governance)の3つを意味します。また、ESGを考慮した企業価値評価に基づく投資手法をESG投資といいます。

◆議決権等行使指図ガイドライン:
http://www.nikkoam.com/about/vote/summary

2. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
投資先企業に対する状況の把握、投資先企業とのエンゲージメント、及び議決権行使の実施にあたり、例えば、当社の関係会社、投資先企業、当社顧客(当該顧客・受益者と関係のある会社等を含む)等に投資する場合においては、利益相反が生じる可能性を否定できません。
当社は、顧客・受益者の利益を最優先し、利益相反が発生した場合であっても、これに適切に対応できるよう、リスク管理態勢及びコンプライアンス態勢を構築しています。ポートフォリオ・マネージャー、リサーチ・アナリスト、ガバナンス・スペシャリストは、社内規程を遵守して利益相反の発生回避に努め、利益相反が発生するリスクが高まった場合には、その事実を速やかに報告するとともに問題の早期解決にあたることとしています。
また、議決権行使に関しては、利益相反が生じる可能性がある行使先として以下の対象を想定し、議決権行使における利益相反の発生を回避し、客観的な判断ができるよう、議決権等行使指図ガイドライン第3条第4項に基づき、以下のとおり適切な行使判断が維持される管理体制を構築しています。
(ⅰ)親会社:親会社については、外部の第三者の見解も参考に行使判断を行っています。また、その行使判断については、『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』にて審議することで中立性、透明性を確保しています。
(ⅱ)販売会社:当社商品を販売する上場金融機関等については、資本関係の有無に関わりなく、利益相反が生じる可能性があります。当社では、販売会社の議決権行使を判断する際には、外部の第三者の見解も参考にすると共に、その行使内容が、顧客・受益者の利益を最優先し、スチュワードシップ責任を満たしているか、各議案すべてを『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』に報告し、中立かつ公平な立場からの助言・監督を受けることとしています。
(ⅲ)顧客取引先:上場する顧客や取引先の議決権を行使する際にも、利益相反の発生を否定できません。当社では、顧客や取引先の議決権行使判断についても、外部の第三者の見解も参考にすると共に、各議案すべてを『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』に報告し、中立かつ公平な立場からの助言・監督を受けています。

◆利益相反管理方針:
http://www.nikkoam.com/policy/riekisouhan

◆議決権等行使指図ガイドライン:
http://www.nikkoam.com/about/vote/guideline#article08

3. 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。
当社のポートフォリオ・マネージャー、リサーチ・アナリスト及びガバナンス・スペシャリストは、公開情報をもとに、投資先企業の状況を的確に把握するよう努めています。また、企業からの開示情報や定期的な面談等を通じて、業績動向や資本構成等の財務情報、経営戦略、また、企業のESG戦略等の非財務情報の理解に努め、投資先企業の持続的な成長に資する投資判断を行なっています。
当社は、2007年に国連の責任投資原則(PRI)の署名機関となりました。PRI発足後早期の署名は、当社が受託者責任の範囲内で6つのPRI原則全てに真摯に取り組む決意の表れであり、ESG課題は日本株投資戦略の投資プロセスに組み込まれています。

◆企業理念とフィデューシャリー・ESG原則
フィデューシャリー・ESG原則に係る行動指針:
http://www.nikkoam.com/about/fiduciary

◆フィデューシャリー・ESG原則に係る行動指針への取組み状況について:
http://www.nikkoam.com/about/fiduciary/esg-2

◆責任投資に対する日興アセットマネジメントのコミットメント
http://www.nikkoam.com/about/fiduciary/esg

4. 機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。
当社のポートフォリオ・マネージャー、リサーチ・アナリスト及びガバナンス・スペシャリストは、公開情報をもとに投資先企業の経営陣、IR担当者等と幅広いエンゲージメントを行ない、投資先企業との企業価値向上に向けた全般的な課題の共有を図っています。
当社はアクティブ運用戦略及びパッシブ運用戦略においては、内部者情報の受領者にならない意図を持って行なうエンゲージメントを実施しています。そのエンゲージメントの方法としては、IRミーティングでの質疑及び株主総会での議決権行使、アクティブ運用戦略での株式の購入・売却があります。また、その他の運用戦略については、株主総会での議決権行使です。
ポートフォリオ・マネージャー、リサーチ・アナリスト、ガバナンス・スペシャリストは、投資先企業と企業業績や財務戦略は勿論のこと、開示された非財務情報を元に経営方針や事業戦略、ESG課題などについて、長期的な視点に立って意見交換を行っています。対話の相手は、経営トップ層のほか、財務担当者、経営企画、事業責任者など、広範に及びます。これらの活動の結果は、ポートフォリオ・マネージャー、リサーチ・アナリスト、ガバナンス・スペシャリスト間で適切に共有され、企業価値の評価及び投資判断に役立てています。
なお、当社はスチュワードシップ活動を通じて未公表の重要事実を受領することがないよう、十分に配慮しています。エンゲージメントや投資先企業の状況の把握の際に未公表の重要事実を受領しないように継続的な教育・訓練を徹底しており、万が一、取得してしまった場合には、社内規程に基づき、当該企業の株式の取引に対して売買制限を設ける等の対策を速やかに実施します。

5. 機関投資家は、議決権行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。
当社では、『スチュワードシップ&議決権行使委員会』が策定し、その監視・監督及び助言機関である『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』がその適切性などを監理する議決権等行使指図ガイドラインに則った議決権行使を実施しています。投資先企業の持続的成長による中長期的な企業価値の向上が、顧客・受益者からお預かりした資産の拡大につながるとの考え方から、それを促す議案には賛成票を、それを阻害する議案には反対票を投じています。

◆議決権等行使指図ガイドライン:
http://www.nikkoam.com/about/vote/guideline#article08

 日本株式の貸株取引は、運用部門、コンプライアンス、リスクマネジメントの責任者などを構成メンバーとする社内委員会が定めた運用方針等に従って行われています。この運用方針には、貸株取引を行うファンドが保有する議決権を維持する観点から、個別銘柄の貸付可能株数の上限を設定するなどの措置を取ることが定められています。
議決権行使結果に関しては、当社ホームページへの掲載やプレスリリースを通じて、投資する日本株式の全議決権行使結果について、個別議案開示を四半期毎に実施しています。また、議案の種別または内容毎に、議案の総数、及び賛成または反対の比率等を年度毎に公開しています。

◆議決権行使結果:
http://www.nikkoam.com/about/vote/list

6. 機関投資家は、議決権行使も含め、スチュワードシップをどのように果たしているかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。
当社では、スチュワードシップ・コード受入れの方針及び各原則に対する考え方を定期的に見直し、これを公表します。また、日本株式の議決権行使結果については、当社ホームページで個別議案開示を実施するとともに、顧客から個別銘柄及び判断根拠の開示要請があった場合には、当該資産にて保有する銘柄における議決権行使の状況を、顧客毎に開示しています。

7. 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境に関する深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。
当社は、スチュワードシップ活動を適切かつ円滑に実施するため、『スチュワードシップ&議決権行使委員会』を組織しています。同委員会は、運用部門とコンプライアンス部門のマネジメントを中心に構成され、当社でのスチュワードシップ活動に関する方針等の策定及びこれらの定期的な見直し、また本コードの理念に準拠した議決権行使全般に係る意思決定及び議決権等行使指図ガイドラインの策定と見直しを行ないます。
また、当社は、当社のスチュワードシップ活動における透明性向上とガバナンス強化を図ることを目的に、2016年6月に『スチュワードシップ&議決権政策監督委員会』を設置しました。同委員会は、当社と利害関係を有さない過半数の社外委員で構成される委員会の立場から、当社のスチュワードシップ活動が、その目的に沿って、受託者責任の忠実な履行に向けて適正に実施されていることを監視・監督し、中立かつ公平な立場から必要な助言を行っています。
当社は、本コードの各原則・指針の自らの実施状況について、継続的に自己評価を行いスチュワードシップ活動等の更なる改善に役立てています。自己評価の結果は、当社ホームページにて定期的に開示する方針です。

2017年11月24日