ETFコラムNo.44 「資産運用、分散活用ツールとしての上場アジアリート(1495)」

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「市資産運用、分散投資ツールとしての上場アジアリート(1495)」

2017年6月6日

初志に沿った商品開発

橋本卓典著「捨てられる銀行2 非産運用」が運用業界関係者によく読まれていて、話題にのぼります。私も拝読させていただきました。運用業界に籍を置く身としては、今一度、自分の仕事のありかたを再考する良いきっかけになりました。

日興アセットでETFの仕事をし始めて10年の年月が経過しましたが、ETFの開発に携わり始めたとき、相対的にコストの低いETFは中長期的な運用に最適であることから、中長期的なアセットアロケーション運用を行えるようなETF商品群を作りたいという開発基本方針を建てました。今回の上場アジアリート(1495)も開発基本方針に沿ったものだと思っています。投資対象資産が不動産で、よく言われる現金・株式・不動産の分散運用対象の主要なアセットクラスです。初志は貫徹できているのではないか、また、さらに中長期的なアセットアロケーション運用を行えるようなETFの開発を進めたいという気持ちです。

今回、設定・上場する上場アジアリート(1495)は、シンガポール、香港、マレーシア(クアラルンプール)に上場しているリートを経由して、シンガポール、香港、中国、マレーシア、インドネシア等の不動産に投資し、アジア不動産市場の成長と相対的に魅力的な配当利回りを、投資家に享受していただくことを目的にしています。日興アセットのETFでは日本、オーストラリアのリートETFに続く第三弾で、地域分散を進めたものに位置付けられます。

上場アジアリート(1495)の投資スキーム

上場アジアリート(1495)の投資スキームは日本初のスキームになっています。それは、シンガポール取引所に上場するアジアリートETFをそのまま買付けるものとなっていて、海外ではフィーダーETFと呼ばれるものです。ただし、上場アジアリート(1495)では、投資対象先のETFが上場廃止等の場合は連動対象指数を構成するアジアリートに直接投資ができるようにもなっています。

投資対象となっているシンガポール籍アジアリートETFは当社のシンガポール現地法人、日興アセットマネジメント アジアが運用・管理するETFです。海外上場のETFを日本国内でご案内するには、①国内取引所には上場させないものの、国内届出をする方法、②国内取引所に、そのまま重複上場する方法、③JDR(Japanese Depositary Receipt(日本版預託証券)、受益権発行信託)に包んで、国内取引所に上場させる方法があります。

それらの特徴をまとめると以下のとおりです。


  ①届出 ②重複上場 ③JDR
全国の証券会社を通じて売買 一部の扱い証券のみで売買
特定口座の対象となり
外国証券取引口座不要
× ×
日本円による決済・分配金受け取り(外国為替手数料は不要) ×
(売買のみ、
分配金は除く)
 

上記からは③JDRスキームが使い易いように思われます。しかしながら、日本のETF市場の主要投資家のなかには、国内籍ETFしか投資できない内規を持っている投資家も少なくなく、JDRスキームでは投資できない投資家もいらっしゃいます。また、JDRは受益権発行信託に係る経費が分かり難いといったことがあります。

国内籍フィーダーETFであれば、この経費が届出書(目論見書)に明確に開示されます。ただし、この国内籍フィーダーETFで国内取引所に上場するスキームは二重のコストがかかるスキームになります。この点に関しては、投資対象先の外国籍ETFも国内籍ETFも同じ日興アセットマネジメントグループの管理であり、全体の経費のなかで手数料を決めております。

また、国内籍ETFは東京の日興アセットマネジメントが発行会社ですので、東京の日興アセットマネジメントが国内投資家への対応をしっかりと行います。

これからの日興アセットの新ETF

2017年に入って、日興アセットは日本株式マーケットニュートラル戦略のETF(上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ)(1490)に続く2本目のETFの立ち上げを行い、日本株、外国株、外国債券、国内外リートの各資産クラスのETFを充実させてきました。ただし、だんだん伝統的な運用手法や資産クラスではないETFを開発するようになってきており、立ち上げ、また、上場後の取引所内での流動性をつけるのが難しくなってきています。それに対しては、ETFのスキーム面での知恵と工夫を積み重ね少額の資金でも立ち上げができるようにし、また、取引所が導入しようとしているマーケットメイカー制度導入といった制度変更に沿いつつも、さらに英文開示を含む情報開示で多様な投資家を呼び込む独自の努力を継続しています。投資家の皆様のニーズがある限り、それにお答えできるようなETFを立ち上げ続けて行きたいと考えております。

引き続き日興アセットのETF、上場インデックスファンドのご愛顧を宜しくお願い申し上げます。


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