十二支ごとの相場格言
昨年2022年は寅年、今年2023年は卯年です。年賀状の準備の際に「来年の干支は何だっけ?」と考えた方も多かったのではないでしょうか。株式市場には経験則(アノマリー)から生まれた相場格言が多くあり、干支ごとにも相場格言があります。

【図表】十二支ごとの相場格言

2022年「寅は千里を走る」、2023年卯年は・・・
干支の相場格言において、寅年は「寅が勢いよく走り抜けるため相場は波乱になる」と言われています。2022年の投資環境を振り返ると、世界ではロシアのウクライナ侵攻や欧米を中心とした世界的なインフレ率の上昇、そして日本でも年末近くに金融緩和策の一部見直しというサプライズで、株価が下落するなど波乱の年ではなかったでしょうか。

そして迎えた2023年卯年は「跳ねる」です。ウサギがピョンピョン跳ねるイメージから、株式相場が跳躍する年、と言われています。ただし、新年を迎えた今、足元では地政学リスクや物価高などの問題があり、先行き不透明な状態です。もし、投資に際して自信がなく、何に投資しようか迷っているのであれば、基本に戻って「長期」*、「分散」*、「積立」を考える良い機会かもしれません。
長期・分散投資の効果については、「楽読 Vol.1863」でも触れていますのでご参照ください。

【図表】寅年と卯年における日本株の騰落率

リスクや時間を分散する運用手法のご紹介
今回は一定額で「積立」投資を行なう時間分散の効果をご紹介します。

毎月同じものを一定額ずつ購入する方法を「ドル・コスト平均法」と言います。毎月一定額を購入するので、投資信託の場合、基準価額が上昇している局面では購入口数が少なくなり、下落している局面では購入口数が多くなります。これにより、購入単価が平準化されるため、一度にまとめて投資をするよりも高値掴みをすることが抑えられ、また、一定のタイミングで投資をするので価額変動にとらわれずに投資を行なうことができます。

この「ドル・コスト平均法」も必ず損失を防げる投資方法というわけではありませんが、日本でも物価高や長く続く低金利の中で資産運用の必要性がますます高まっており、2024年にはNISA(少額投資非課税制度)も拡充される見通しです。先が読めない状況下において、時間の分散をひとつの投資方法として捉え、長期投資や資産の分散などの方法と組み合わせてみてはいかがでしょうか。

【図表】ドル・コスト平均法の効果〈例〉毎月2万円を積立てた場合
  • 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成
  • 上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。