半導体は、様々な産業を支える重要な役割を担っています。近年、半導体は産業発展の面のみならず、安全保障の面でも重要視されており、工場の誘致のほか、先端技術や素材を囲い込む国策などが世界中で進められています。こうしたことを背景に、株式市場でも半導体関連銘柄への関心が高まっています。

半導体の市場規模は中長期で大幅に拡大
半導体産業は技術革新のペースが速く、設備投資や在庫管理の調整が難しいことなどから、在庫量の過小・過剰が生じやすい傾向があります。このため、4年程度の周期で好不況を繰り返す「シリコンサイクル」と呼ばれる景気循環の波があります。

世界の半導体市場は、シリコンサイクルなどの影響で短期的には上下に振れながらも、デジタル化の進展などを背景とする幅広い分野での需要拡大に伴ない、中長期では大きな成長を遂げました【左グラフ】。

半導体関連銘柄で構成される「SOX指数」
半導体関連銘柄への投資に当たっては、個別銘柄への直接投資のみならず、投資信託も手段の一つです。投資信託を通じて投資を行なうことで、幅広い銘柄への分散投資が可能となります。特に、値動きを特定のインデックスの動きに連動するように運用を行なうインデックスファンドは、運用にかかるコストが相対的に低い傾向にあることなどから、有力な投資手段の一つと考えられます。

なお、半導体関連銘柄で構成される株価指数の一つに、「SOX指数」があります。同指数は、米国に上場する半導体関連銘柄で構成される指数です。同指数の構成銘柄(2023年11月末時点)の顔ぶれには、エヌビディア(米国)やNXPセミコンダクターズ(オランダ)、TSMC(台湾)など、世界的な半導体関連企業が並んでいます。

同指数の過去およそ10年間の推移を見ると、米国の主な株価指数と比べて短期間での振れは大きいものの、中長期で相対的に高いリターンを誇っています【右グラフ】。また、指数ベースのEPS(一株当たり利益)の推移を見ると、株価と同様、SOX指数のEPSは他の指数と比べて大きく成長したことが分かります。なお、市場では、SOX指数のEPSは23年に一度落ち込むものの、24年に回復基調に転じ、25年にかけて大きく成長すると予想されています。

関心が高まっている半導体関連銘柄への投資に際しては、個別銘柄への直接投資のみならず、SOX指数を連動対象とするインデックスファンドの活用も検討してみてはいかがでしょうか。

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【図表】[左図]中長期で大きな成長を遂げた半導体の市場規模<世界の半導体市場規模の推移>(1990年~2022年)、<前年比変化率の推移>、[右図]中長期で相対的に高いリターンを誇るSOX指数<SOX指数および米国の主な株価指数の推移>(2012年12月末~2023年11月末)、<各指数のEPS(年末値)の推移>(2012年~2025年予想)
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