12月の金融市場では、欧米で政策金利が据え置かれたことや、24年中の利下げ観測が強まったことなどを背景に、株価は欧米を中心に上昇しました。なお、海外の利下げ観測の強まりを受け、外国為替市場で円高・米ドル安が進んだことなどから、日本の株式市場は中旬にかけて下落したものの、その後は米国の株高などが好感され、月末にかけて回復基調となりました。

新たな少額投資非課税制度(NISA)が開始
日本では、1月から新NISAが始まります。従来のNISAと比べて、投資可能額が引き上げられたほか、有限だった非課税保有期間が無期限になるなど、内容が大幅に拡充されています。

新NISAは岸田首相が掲げる「資産所得倍増プラン」の柱の一つで、制度のわかりやすさや使いやすさを向上させ、人々の資産形成を後押しする目的で設計されました。政府は、新NISA導入をきっかけに、NISAの口座数や買付額を5年間で倍増させる目標を掲げています。新NISAによって個人の投資意欲が向上し、資本市場の活発化につながるとの期待感も高まっており、投資家の資金動向などが注目されます。

日銀の金融政策の行方に注目が集まる
22日からは、日銀の金融政策決定会合が開催されます。昨年12月の会合では、大規模な金融緩和策を維持し、先行きの方針を示すフォワードガイダンスの内容も変更されませんでした。日銀は物価目標達成への自信を強めつつあり、市場では24年内に金融政策が正常化に向かうとの観測が拡がっています。政策の動向次第では株価や為替などにも大きな影響が及ぶと考えられることから、日銀は難しい舵取りを迫られており、1月の会合の内容や日銀関係者の発言に注目が集まっています。

欧米では利下げを織り込む動きが拡がる
日本とは対照的に、欧米では利上げ局面の終了観測が高まっています。米国では、FRB(連邦準備制度理事会)が直近12月のFOMC(連邦公開市場委員会)で3会合連続となる政策金利の据え置きを決定し、欧州でも、ECB(欧州中央銀行)が同月の理事会で2会合連続となる政策金利の据え置きを決定しました。

また、これまでの大幅な利上げに伴なう景気減速懸念などから、年内の利下げを織り込む動きが拡がっています。しかし、インフレ率の高止まりや再加速の可能性も考えられることから、一部では市場の利下げ期待が行き過ぎているとの懸念の声もあがっており、今後発表される経済指標の内容や両中銀の政策判断などに対して、引き続き高い関心が寄せられています。

【図表】1月の注目される金融政策および政治・経済イベント
  • 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成。スケジュールは予告なしに変更される可能性があります。
  • 上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。