高成長が予想される世界のAI市場
AI技術は、画像認識や自然言語処理等の分野で飛躍的な革新が進んできました。さらに、2022年には生成AIと呼ばれる、学習したデータを基に文章や、画像、音声のようなコンテンツを自動で作成できるAIが登場しました。AIは、今後も様々な場面での活用が見込まれ、市場規模の高成長が予測されています。こうした中、AIは、労働力の代替として期待されているロボットにも変革をもたらしています。

AIの搭載がロボットの効率性を向上させる
ロボットは現在、製造業のみならず物流や医療など、様々な分野で活用されています。この背景には、少子高齢化による人手不足や労働コスト上昇に伴なう自動化需要などがあります。そのため、特に先進国を中心に、ロボット導入によって労働力を代替したり、労働効率の改善を図ろうとする動きが強まっています。

これまでのロボットは、プログラミングによってあらかじめ決められた動作を忠実に再現することが基本でした。しかし近年は、人のそばで作業ができる協働ロボットに加え、AIを搭載することにより、学習能力と適応性を高め、より複雑な作業を自律的にこなすことができるロボットが登場しており、その技術は日進月歩で進化しています。

拡がるロボティクスの活用範囲
AIを搭載したロボットでは、人間と同じように自ら考え、学習する仕組みを取り入れられるようになりました。また、近年注目を集める機械学習の一種であるディープラーニング(深層学習)により、画像や音声認識、自然言語処理などの分野でAIが高い精度を発揮できるようになった結果、相手の状況を理解し、高度なコミュニケーション能力を発揮することも可能になりました。そのため、ロボティクスの活用範囲は、受付や飲食店の配膳などといった接客の補助や、家事、介護・世話といった私たちの生活のサポートにまで拡がっています。

今後も目が離せないAIやロボティクスの成長
こうしたロボティクスに関連する代表的な企業には、生成AIを活用した製品を提供するマイクロソフト(米)のほか、ロボット制御用の新たなAIモデルや大規模言語モデルを発表したグーグルを傘下に持つアルファベット(米)などがあります。また、AIは膨大なデータの分析を必要とすることから、データセンター向け半導体の世界大手のエヌビディア(米)が驚異的な成長を見せています。

AI技術は今後も発展が期待されており、ロボティクスの性能を高めることで、ビジネスや私たちの生活における利便性が今以上に高まる可能性があります。AIやロボティクスの成長から、ますます目が離せません。

【図表】[左図]世界のAI市場規模、[右図]世界のAI搭載ロボット市場規模
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