S&P500トップ10指数とは
堅調な推移が続く米国の株価指数ですが、中でも足元で注目を集めているのが、S&P500トップ10指数です。昨年7月に算出が開始されたばかりの同指数は、S&P500指数の構成銘柄のうち、時価総額上位10社の株式で構成されています*1。その顔ぶれにはグローバルに活躍するビッグテック企業や主要業界のリーダー企業が並んでおり、これら企業の時価総額はS&P500指数の約35%を占めています(2024年5月末現在)。

  • 1社で複数の銘柄が上場している場合や、スピンオフ(分離・独立)などの理由から、構成銘柄数が10を超えることがあります。
【図表】S&P500トップ10指数の構成銘柄と各指標

S&P500トップ10指数の良好なパフォーマンス
米主要株価指数の年間騰落率(下表)を見ると、近年、S&P500トップ10指数の上昇率が相対的に高く、多くの年でS&P500指数を上回っているのがわかります。例えば2023年には、S&P500指数は+26%と良好なパフォーマンスを示しましたが、S&P500トップ10指数はそれを大きく上回る+62%となりました。つまり、この期間、超大型銘柄が株式相場の上昇を牽引したことになります。

このように、近年、米国の超大型銘柄は堅調な値動きとなっています。時価総額は企業を評価する際の指標の一つで、額が大きいほど企業全体の価値が高いとされます。一般に、時価総額の大きい企業は信用度が高く、経営の安定性に優れ、市場から高い評価を得ていると考えられます。また、上表のように、成長性や経営効率の面でも競争優位性を示しており、こうした点も市場での評価につながっているとみられます。

【図表】米主要株価指数の年間騰落率(米ドルベース)

時代の勝ち組企業を投資対象とする
一方で、少数銘柄への投資は分散投資に比べてリスク(価格変動)が大きくなることから、一般に長期投資には向かないとされています。しかし、S&P500トップ10指数は銘柄を固定せず、毎年入れ替えを行なうことで、特定のテーマやセクターに縛られることなく、「時代の勝ち組企業」や「勢いのある業種」で指数を再構成しています。このため、同指数への投資により、時代の変化を捉え、見直しを行ないながらの絞り込み投資が可能になると考えられます。

なお、他の株価指数などのインデックスと組み合わせて投資することで、ポートフォリオ全体での分散を図る方法もあります。また、世界の株価指数やS&P500指数など、多くの銘柄に分散されたインデックスファンドと一緒に保有することで、高いリターンが期待される米国の超大型銘柄の比率を高めることができます。このように、ポートフォリオのアクセントとしても活用できるS&P500トップ10指数への投資を検討されてみてはいかがでしょうか。

  • 信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成
  • 上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。