株式には様々な分類方法があり、時価総額や流動性の観点では、大型・中型・小型に分類されます。その中でも、長期にわたり相対的に良好なパフォーマンスを示してきた(下図2)、小型株式の投資における魅力や留意点などについてご紹介します。

成長段階の企業が多く、高成長が期待される
小型株式とは、時価総額が小さく、流動性が低い銘柄のことをいいますが、その投資魅力は、主に2点あると考えられます。

まず、①新興企業などを中心に、成長段階の企業が多いことから、小型株式は相対的に成長性が高いと考えられます。実際に、過去のEPS(1株当たり利益)の推移をみると、大型株式に比べて高い成長を遂げてきたことが確認できます(下図1)。また、一般に、②小型株式を調査対象とするアナリストの数が相対的に少ないことなどから見落とされ、株価にその成長性が十分織り込まれていない銘柄が多いと考えられます。そうした中、まだ多くの投資家に注目されていないものの、株価上昇の可能性が大きい小型株式に投資できれば、将来、株価の大きな値上がりを享受できる可能性があります。

大型株式の併せ持ちのパーツとしてのニーズも
大型株式を保有の投資家にとって、小型株式には、併せ持ちのパーツとしてのニーズもあると考えられます。大型株式に小型株式を組み合わせて運用した場合、過去のシミュレーションでは運用効率(リターン/リスク)の改善が確認されました(下図2)。

価格変動の大きさなどには注意が必要
一方、小型株式は、時価総額が小さく、流動性が低いことなどから価格変動が大きくなる傾向があるほか、情報量が少ないことから、投資における判断が難しいなどの留意点もあります。こうした点などを考慮し、小型株投資においては、価格変動リスクを抑制するために投資先の分散を行なうほか、銘柄選別をプロに任せるなどの投資の工夫も重要と考えられます。

【図表】[図1]小型株式は相対的に利益成長期待が高い、[図2]小型株式は相対的にリスクが大きいものの、長期にわたり良好なパフォーマンスを誇る
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