日興アセットは、長年にわたり、社内の文化や方針だけでなく、広く社会を改善し、LGBTの方々が公正かつ平等に生活して働ける環境づくりに取り組んできました。6月の「Pride Month」に寄せて、LGBT当事者がサポートされる環境づくりの重要性について、社員に話を聞きました。

日興アセットのシニア・リーダーたちのコメントです。


代表取締役社長 ステファニー・ドゥルーズ

2019年東京レインボープライド・パレードに娘と一緒に参加したステファニー・ドゥルーズ


日興アセットとLGBTワーキンググループは、社員が自分らしく働ける環境になるように、会社の文化を変える大きな前進を遂げてきました。当社のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みは、もともと2017年にLGBTワーキンググループから始まったものですが、今後も、より良い施策や取り組みを検討し、従業員をサポートしていきます。

代表取締役会長 西田豊

日興アセットでは、LGBTを含め、多様な従業員を支援することにコミットしております。当社が「work with Pride」 によるPRIDE 指標において最高評価の「ゴールド」を3年連続で受賞したことは、アイデンティティにかかわらず全ての従業員に同等の権利や福利厚生を提供し、日本における婚姻の平等を認める動きに賛同することにより、日本の資産運用業界において先導的な役割を果たしている証左であると考えております。




LGBT社員の声


ニール・ピーターソン、青木 陽介、劉 鋭


日興アセットで働くことの魅力は何ですか?


青木 陽介、プロジェクトマネジメントオフィス部

オン・オフを問わず親身になって相談できる仲間が多くいることだと思います。

劉 鋭、テクノロジー・ソリューション部

多様性が尊重され、自分らしく働けることが、何にも代えられない魅力であり、自分にとっては最も魅力的な点です。

ニール・ピーターソン、国際事業・ETF企画部、コーポレート・サステナビリティ部

自分らしく働ける会社なので、ためらわずオープンに話せますし、自分のアイデアを提案できます。更にアイデアをよく受け止めていただけるので、やりがいを感じます。(LGBTワーキンググループを立ち上げたのは、そのアイデアの一つでした!)


LGBT当事者のために、日興アセットがより取り組むべきものがあると思いますか?


青木

多様な価値観を尊重し、建設的な議論を心掛けること。また、社会の変化に合わせて会社全体でビジョン、行動規範をアップデートしていくことだと思います。

よりLGBT当事者のためという意味では、人事制度をよりインクルーシブなものにし、誰もが働きやすい会社にしていくこと、そして、多様なバックグランド・価値観を持つ人材によってビジネスが支えられていることを意識しながら相手を尊重することが必要だと思います。

相談窓口を設けること。

セクシャリティについて悩んでいるときに、いろいろと相談できる人がいることは、LGBTを必要以上にネガティブに捉えることも避けられるし、相談者にとっても、自身をポジティブに受け入れられるようになると思います。

ニール

D&Iを推進することはすごく良いことだと思いますが、ディスカッションに留まらず、行動に移すことが重要です。例えば人事制度の内容が、本当にインクルーシブなのか、十分なのか、必要に応じて当事者の意見を取り入れ、制度を見直す必要があると思います。


日興アセットでカミングアウトして働いていることについて、どう思いますか?(日本企業では、まだまだ珍しいことですが)


青木

特に違和感なく、会社の一員として仕事ができていると思います。ただ、「結婚しているか、その予定はあるか?」などの回答に困る質問を受けたことがないわけではないのも事実です。グローバルで800人強の会社であることを考えると、それだけ従業員同士の距離感が近いことの証左とも言えますが、まだ発展の途上にあると思います。

もし、日興アセットがLGBTに対して、理解がなく、差別意識を持った企業だったら、私は、どんなにやりがいを感じている仕事であっても、仕事を通した成長も、人間としての成長も、意欲的に取り組む姿勢を持てずに過ごしているだろうと思います。

尊重し合うこと、認め合うこと、励まし合うこと、助け合うこと…。どれも組織として、部署として、仲間として、業務上で不可欠なことばかりです。不可欠なことがどれも欠けることなく感じられるのは、日興アセットには、差別意識を持たず、互いに尊重する姿勢の上にコミュニケーションが成り立っている企業風土や文化があるからです。だから、日興アセットでの仕事を通して、成長していきたいです。

ニール

入社した当初は、カミングアウトする必要は全くないと思っていました。ただ、同僚とランチに行く時や宴会で、当然ながらプライベートの話が出てきて、「彼女はいないのか?」とよく聞かれました。その時、二つの選択肢があると思いました・・・嘘をつくか、正直に話すか。正直に話すのはリスクが伴うとわかっていましたが、そのリスクより嘘をつきながら働く方がよっぽど怖くてストレスになると思ったので、カミングアウトしました。

すごく応援してくださった同僚がいた一方、疑問を持つ人もいたようです。

でもカミングアウトしてからは、「バレる」という心配が完全になくなり、肩にかかった、ものすごく大きなストレスが下りた感じでした。慣れるまでは時間がかかりましたが、だんだん働きやすくなり、結果的に、今現在は自分のアイデンティティに対する心配が一切なく、完全に自分らしく働けていると思います。




アライの声


LGBTコミュニティを支援することの重要性とは?


赤尾 幸俊、ITグローバルヘッド、オペレーション&テクノロジーグローバルヘッド

私の日興アセットでのLGBT支援の出発点は2017年1月24日にアイデアジェネレーションフォーラムにあります。

「会社として正しい理解とサポートをしているということを社会に発信し、当社の商品・サービスへのファンをLGBTもLGBTでない方も増やし、また志と才能のある方を同僚として迎え入れていくようにしていきます。」

私たちの運用商品は最終的にはこうした多様な個人の人生をお金の面で支えています。また、多様な個人を尊重する会社であることはそこで働く一人一人が生き生きと自分らしく働くことで質の高い成果が出ることが期待できますし、多様な考え方があるからこそいつも革新が芽生え、会社の事業が成長します。

林 奈奈、人事部

LGBTコミュニティを支援することは、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、およびサステナビリティを目指すためにもとても重要だと考えています。

支援活動を通してLGBTの理解を深めることで、多種多様な人材(社員)にとってより働きやすい環境とは何なのかを考えるアイデアや、具体的な取り組みにつなげることができます。また、LGBTだけに限らず、社内の多様性が高まることで組織強化につながり、お客様への多様で革新的なソリューション提供に貢献できるのではないかと考えます。


東京レインボープライドに参加した赤尾 幸俊


日興アセットは、LGBTコミュニティおよび当事者の従業員を支援するため、具体的にどのような取り組みを行なっていますか?


赤尾

私はLGBTワーキンググループの共同リードとして、私のこうした思いを社員の皆さんと共有しながらその思いに賛同していただける方々を一人でも多く増やせるように、そしてこうした方々の横のつながりを広げていくことで、理解を深め、当事者の方々もそうでない方も自分らしく働ける職場になるような取り組みを行ってきています。最近ではワーキンググループの皆さんの発案によるLGBT映画イベント&トークショーを実施しました。

私はまた、東京の金融関連業種の会社の集まりであるLGBTファイナンスというネットワークグループに積極的に参加しています。このネットワークを通じて各社の取り組み事例を学んだり、共同でイベントを企画して実施したり、東京レインボープライドのようなイベントへの共同での協賛の調整役をしたりしています。(気づいたらいつの間にかそうなってしまっているのですが)

当事者といっても、一人ひとり違った悩みがあり、違ったサポートが必要ではないかと思っています。なのでまずは、社員一人ひとりがLGBTへの理解を深め、当事者にとって悩みを相談しやすい文化・環境作りに取り組むことが大事なのではないかなと思います。LGBTワーキンググループでは現在、青木陽介さん、ニール・ピーターソンさんの協力のもと、LGBTに関わる相談窓口の開設を検討中です。


日興アセットは、誰もが自分らしく働ける職場になっていると思いますか?


赤尾

年々なってきていると思いたいです。実際、自然な形で当事者であることを表明される社員の方も出てきましたし、当社への応募者の中に自らをノンバイナリーと表明する方もあったと聞きました。

もちろんまだ足りないところはあるのだと思います。私もいつも学ぶことばかりですので、「まだこんなところがだめだよ」ということがあったら是非そのお声をお聞かせ願えればと思います。

日興アセットではLGBT以外にも様々なワーキンググループも存在しますし、女性管理職の具体的な目標比率(#30by2030という取り組み)を定めたり、制度面でいうと同性パートナーを持つ社員が、異性と婚姻関係にある社員と同様の福利厚生が受けられたり等、多様性を受け入れられる環境作りに目に見える形で取り組んでいます。常に課題は存在すると思いますが、様々な人が自分たちの個性をもって活躍できるような職場づくりを、私自身も強く意識して日々の業務に取り組んでいます。

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