#02 インデックス投資がすべてなの?
ポイント
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「インデックス」は必ずしも私たちの資産形成のために生まれたものではなく、全体傾向を捉えるための経済指標のような側面も
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そのメリットとデメリットを理解し、人によっては「異なる軸」を検討するのもアリ
「インデックス投資」とは
「インデックス投資」とは投信選びのひとつのカテゴリーのこと。具体的には「S&P500インデックスファンド」とか「全世界株式インデックスファンド」といった名称のついた投信を買うことです。
そもそも「S&P500」って?
S&P500とは米国の主要500社を対象にした、日本でいえば日経平均株価やTOPIXのようなもの。
日経平均は日本経済新聞社が終戦直後から算出している指数で、日本全体の株価の動きをザックリ押さえる「経済指標」のような役割を担っています。
米国の株価指数S&P500も基本は同じ。業種のバランスを勘案しつつ、「時価総額」という企業の株式市場における規模をもとにウエイト付けして計算されている、60年以上の歴史を持つ指数です。その時々の米国株全体の推移を映すモノサシとして、やはり経済指標の一面も持っているといえます。
「託す対象」としてはデメリットも
この考え方はプロの世界ではスタンダードな一方、個人の資産形成を「託す対象」としてはデメリットも。それは日々の人気の変化を日々キャプチャするだけになっている点。
足もとでいえば、GAFAM(Google、Amazon、Facebook(Meta)、Apple、Microsoft)の株価を日々追っているような側面も。それらIT巨大企業は、これまでの発行株式数が膨大で株価も高いため、掛け算である時価総額が大きくS&P500を上にも下にも左右します。特にここ数年はこれら企業の株価の上昇が大きかったため、指数に占める組入上位企業のインパクトも例年より高まっていました。
時価総額という規模でウェイトが決まってくるため、組入上位企業「以外」は、指数の動きにそれほど影響を与えられない仕組みだということになります。
時勢を反映する仕組みはもちろん優れた点ですが、日々の人気企業を「キャプチャし続けるだけ」であることは変わりません。そしてそれにつかず離れずのインデックスファンドも、おなじものを「仕組みとして」持っているといえます。
「インデックス投資」以外の選択肢も
では、株価指標として重要な「人気企業を強く反映し続ける仕組み」は、長期スパンで投資する個人とっても「唯一の正解」なのでしょうか。
時価総額比重で計算するインデックスへの投資のリターンがあがるためには、基本的に「高い株価のものがもっと高くなる」ことが求められます。この10年ほど、特に足もと5年のGAFAMはその役割を見事に果たしました。
しかし日興アセットが、インデックス投資のメリットを理解しつつも、同時に思うのは、
● 未来に向けた資産形成には、もっと大きな流れをつかむことが大切に違いない。
● 人気企業を日々キャプチャする仕組みではとらえられない胎動にこそ着目すべきだ。
そう思う日興アセットが提唱しているのが、「メガトレンド(大きな潮流)投資」「イノベーション(革新)投資」です。
それは昔から言われてきた「アクティブはインデックスに勝てない」といった話とはまったく次元の違う話。指数をベンチマークに、「+α」を乗せて勝とうとする一般的なアクティブファンドでは、勝ち組と負け組を平均化すれば手数料が高い分だけ負けるのはある意味当たり前ですが、ベンチマークなどまったく意識しないファンドたちまでをその議論に含めてはなりません。
イノベーション投資――NISAのつみたて投資枠では世界株式のインデックスファンドなどを「ベース基地」として押さえた上で、成長投資枠で上乗せするファンドを選ぶ際や、ボーナスの一部で買うファンド選びの考え方として、一度調べてみる価値はあるはずです。
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