ニュージーランド株式・債券運用チームの哲学

ニュージーランド株式・債券運用チームでは、ESG 課題に対し株式・債券で共通した考え方を共有しています。当社はもともと、ファンダメンタル重視のボトムアップ・アプローチに基づく中長期スタンスの運用会社です。当チームは、業界や企業のESG ファクターが投資に、そして最終的にお客様のポートフォリオに与え得る影響の把握に努めています。ESGファクターは投資対象を理解するにあたって重要な要素を形成しますが、他の要素から分離して取り扱うべきものではありません。経営陣の質や企業が直面しているESGのリスクおよび機会は、評価を行う必要があり、投資の意思決定に影響を及ぼすととともに最終的にお客様のポートフォリオに影響を与える可能性があります。

当チームでは、豊富な経験を活かして、ESGファクターの重要性の理解と評価を進めています。各ESGファクターの重要性を定量化したり各企業のバリュエーションを調整したりする定型の公式はありません。

ニュージーランド株式・債券運用チームのアプローチ

当チームは、四半期ベースで、すべてのポートフォリオで保有している銘柄に加え注目している銘柄やアクティブ運用の評価対象としている銘柄に対し、MSCI社のESGリサーチ・ツールを用いてスクリーニングを行っています。このプロセスは、ニュージーランド株式・債券運用チームの持っている企業の知識に一層の精査を加える効果をもたらし、銘柄選定やポートフォリオ管理の一助となっています。多くの債券発行体はニュージーランド証券取引所の上場企業であり、したがって当該スクリーニングの対象となっています。

このプロセスのアウトプットとして、企業に対し、同業他社の基準やパフォーマンスとの相対比較で、AAA~CCCの格付けを付与します。当チームは、対象企業とのエンゲージメントを通じ、相対的に脆弱な分野や改善継続がステークホールダーに恩恵をもたらすような分野のハードルを上げるよう取り組んでいます。そのような分野は、MSCI社のリサーチや当社独自のリサーチで特定することができます。当該格付けがBB以下の企業を投資不可とするわけではありませんが、その相対的に低い格付けの要因となっている主な問題について積極的に企業エンゲージメントを行う管理を導入しております。

MSCIのESG格付けが高めであるというだけでは、その銘柄の組入比率を高める理由とはなりません。ポートフォリオでの組入比率は依然、担当ファンドマネジャーが幅広い定量・定性両ファクターを考慮した上で決定します。定量ファクターの一つとして、各企業の現行のMSCIのESG格付けは、運用プロセスにおいて評価に用いられております。格付けが高い企業やESG基準を積極的に向上させようとしている企業は最終的に市場参加者によって認識されると想定されるため、他の要素がすべて同等であれば、当チームの運用プロセスではそのような投資機会に注目する可能性が高くなります。

当チームは議決権行使を、運用受託者としての責任の不可欠な一部と考えています。企業のコーポレートガバナンス体制の分析は、経営陣の質に対する見方をまとめるのに役立つとみられます。当チームでは議決権行使を、お客様および受益者の利益に資することのみを目的として独自の判断で行います。企業の決議に対して反対票を投じる場合は、投資先企業の発展を促進すべく、当該企業に対し書面で反対理由を説明することをポリシー患者にとって最善のことを行う としています。

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