Series1.まずは「お金のキホン」から

1.「お金の耐久力」って?
「使うというモノサシ」でお金のチカラを測ってみると、持っておきたい金額が見えてきます。

騒ぎになった「2,000万円」問題が正しいかどうかは別にして、「自分なら何歳の時にいくらくらい持っていたいだろうか?」を考えてみることは、20代の方にとっても70代の方にとっても大事なことです。

その際、(取り崩さずに済むに越したことはないが)「もし何かあって、いざ取り崩そうとしたら、毎月いくら使えるのか?」――という取り崩しへの耐久力で考えて みると、そのお金の具体的なチカラが見えてきます。

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●年率0.01%で運用しながら毎月取り崩す場合の月額取り崩し可能額。●資産運用に関する考え方を示すことを目的としたものであり、特定の商品の利回り等を保証・示唆するものではありません。税金・手数料等は考慮していません。

もちろん1,000万円は大きなお金ですが、もし20年取り崩そうと思ったら、毎月4万2,000円しか使えないことが分かります。2,000万円だと8万3,000円。それで足りるかどうかは人それぞれ。「2,000万円問題」とは単にそういう話なのです。

一方で、公的年金をゼロとして将来設計するのは悲観的すぎると言えます。年金を将来の生活基盤として、そのプラスアルファとしてどれだけの耐久力(取り崩しのチカラ)のあるお金を持っておきたいか――といった前向きな考え方をすべきでしょう。

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※上の表より一部を抽出

逆に上の数字を見て、「もし65歳で、70歳で、80歳で、1,000万円のお金があったら、毎月4万2,000円ずつを美味しい食事や旅行に使えるんだ!」と考えてみてはいかがでしょう?

「毎月4万2,000円使えるんだ!」という耐久力を知らずに、怖くて使えないまま過ごすのが一番残念なことかもしれません。「子供たちには1円も遺さずに(!)、20年間・4万2,000円ずつ使って楽しむわ!」というシニアの方が増えたら、日本はもっと元気になりそうです。

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