マーケット・ビュー

 

マルチアセット 2020年10月

経済指標は最近やや軟化を示しており、米国の財政政策による景気対策第4弾が行き詰っていることから、今後も悪化が見込まれる。景気対策は最終的(おそらく2021年序盤)に実現するであろうが、足元での支援がないなか、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的流行)による失業増加が恒久化し、景気回復をさらに遅らせるとみられる。COVID-19の第2・第3波も回復を鈍化させるだろう。しかし、重要な点として、死亡率が低下しており、世界は引き続き広範なロックダウン(都市封鎖)を行わずとも新型コロナウイルスと共存できるようになっていくことが示唆されている。

オンライン医療 - アジアにおける医療提供の一新

Covid-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的流行)は、オンライン・ベースの医療サービスの採用を加速させている。遠隔医療は、その重要性が増すとともに普及および受け入れが拡大しており、アジアの医療制度に革命と拡大をもたらすだろう。

混迷期における繁栄の維持

それなりに平和な時には、継続的な技術の向上や人類のありようを改善しようとする競争を可能とする余裕が生まれる。

アセアン株式:不確実性の高い時期における投資機会の発掘

今年のアセアン株式の株価は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な流行)によって二極化しており、長期スタンスの投資家にとって豊富な銘柄選択機会が生まれている。アセアン地域で当社が最も高い確信を持つ市場やセクターについて解説する。

投資からみた米中関係:現状維持予想

米中の対立は、今後おおむね現状で推移するだろう。オバマ政権で中国とある程度友好的な関係を保った時期はあったが、もともと米国は20年以上の長きにわたり中国との不公正や価値観の相違を強調していたこともあり、トランプ政権は、その流れを受けて中国への関税を高くするなどの政策を実行した。このような方向性は、もともと保護主義的で米国内での生産に前向きな野党民主党でも強まっている。加えて、防衛や軍事を含む安全保障の観点から、米国のテクノロジー技術の移転制限や米国内の人々の行動情報の流出防止を求めるようになってきた。

ポートフォリオを未来に備えるグローバル・インターネット企業へのエクスポージャー

インターネット関連銘柄は大躍進し、年初来パフォーマンスが市場全体を大幅に上回っている。これらの企業は、この先のコロナ後の世界で極めて大きな役割を果たしていく見通しであり、さらなる成長余地がある。

アジア債券 Monthly Outlook 2020年8月

8月の米国債市場ではイールドカーブがスティープ化した。債券利回りは当初狭いレンジで推移したが、月半ばには米国の7月のインフレが加速したことと米財務省が国債の定例入札で大幅な発行増額を発表したことを受けて急上昇し、インフレの加速予想からより長期のゾーンの利回りが押し上げられた。最終的に、月末の米国債利回りは2年物が前月末比0.025%上昇の0.132%、10年物が同0.177%上昇の0.706%となった。

アジア株式 Monthly Outlook 2020年8月

アジア株式は、世界各国による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン開発進展、米ドル安の継続、中国経済指標の底堅さが追い風となって3ヵ月連続で上昇し、月間市場リターンが米ドル・ベースで3.5%となった。

フューチャー・クオリティー・インサイト 2020年09月

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)によって個人の生活にどのような影響が及んでいるかは人それぞれ異なるが、共通する体験は数多くあり、それらはきっと読者諸氏にとっても馴染みがあることだろう。端的に言えば、我々が社会全体として新しい状況に適応するなかで、生活や仕事の仕方が変わってきている。こうした新しい行動様式から、今後どのような業界や企業が繁栄していくかという手掛かりは得られるのだろうか。その答えはイエスと(おそらく)ノーの両方だろうが、少なくとも先般の状況を観察することは、現在の状況を理解する手助けとなるとともに、この先の展開を見通す手掛かりとなるかもしれない。当レポートでは、ロックダウン期間中に我々が行った考察のなかから、投資家の今後のリターンに影響を及ぼす可能性があると考えるものをいくつか紹介してみる。

菅新首相と投資の話題

現時点で最大の話題は「いつ総選挙を行うか」だろう。菅首相は自民党総裁を安倍前首相から9月に引き継いだが、2021年9月にいったん総裁の任期を迎える。菅首相は、その時期までにもっとも良いタイミングで解散・総選挙を行い、総裁・首相としての政治基盤を固めようとするだろう。

マルチアセット 2020年9月

世界の経済指標は、改善と悲観的な市場予想からの上振れを見せ続けている。これが良い知らせであるのは間違いないが、経済活動が依然としてCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的流行)前の水準を大きく下回っていることは否めない。株式市場のパフォーマンスが(少なくとも米国では)好調で、絶え間なく過去最高値更新を試す展開となっていることは、経済の実態からはますますかけ離れているように見受けられる。しかし、経済以外では、投資家が拠り所にできる良い知らせがいくつかある。米国で発表された第2四半期の企業収益は、テクノロジーおよびeコマース・セクターを中心に非常に好調であった。これに、年内にCOVID-19のワクチンが開発される可能性をめぐる楽観ムードや、米FRB(連邦準備制度理事会)の金融政策戦略の変更を考え合わせると、市場の強さは(正当化はされないとしても)より理解しやすい。過去においては、FRBはこのような「浮かれ相場」を、結局「宴たけなわなタイミングで酒を下げる」、つまり金融引き締めを行うことで抑制するケースが多かった。しかし、今回はFRBがインフレ加速を是認している模様であることから、投資家の純粋な買い増し衝動を抑制する材料はほとんどないようだ。

バリューかグロースかを気にしない

グロース株相場はいつまで続くのか、バリュー株はどうなるのか、といった質問が増えている。金利水準との関係などを話題として、どのような推移となるかを考えるアプローチもある。しかし、個人投資家にとってグロースかバリューかは重要ではない。

アジア株式 Monthly Outlook 2020年7月

アジア株式は、前月に続き当月も力強いパフォーマンスとなった。世界の市場センチメントは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン開発に対する楽観的な見方が強まったこと、大手テクノロジー企業の収益が市場予想を上回ったこと、米FRB(連邦準備制度理事会)が当面のあいだ非常に緩和的な金融政策を維持するとしたことを受けて楽観ムードが続いた。アジア株式(日本を除く)の月間市場リターンは米ドル・ベースで8.5%となった。

マルチアセット 2020年8月

世界経済は回復を続けている。そのペースはやや落ちているが、これは米国のサンベルト(南部の温暖地帯)におけるCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)第2波の影響を考えれば予想されたことだ。良い知らせとしては、米国のCOVID-19の新規感染者数は再び鈍化の兆しを見せている。しかし、スペインやアジアの一部など、他の国・地域では新たな感染拡大が起きており、これには100日間新規感染者が報告されていなかったベトナムも含まれる。そのようなニュースには不安にさせられるが、それでも世界は大規模な経済活動停止に訴えることなく対処していく方法を編み出している。今後について、当社では同様の展開が続くとみている。ウイルスが引き続き世界中に蔓延し、国内での流行に見舞われる恐れが全くないと言える国はない状況下、景気回復は続きながらも断続的なペースとなるだろう。

アジア債券 Monthly Outlook 2020年7月

7月の米国債市場は非常に小幅なレンジで推移し、イールドカーブがよりフラット化して月を終えた。月初に発表された米国や中国の経済指標は良好な内容となった。しかし、米国は国内のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染拡大を受けて景気回復が失速したとの懸念が強まった。米中間の緊張が高まったことや、米連邦議会で新たな景気刺激策パッケージをめぐる対立が続いたこともあり、米国債利回りは低水準での推移が続いた。最終的に、月末の米国債利回りは 2年物が前月末比0.043%低下の0.107%、10年物が同0.128%低下の0.529%となった。

エマージングマーケット・クオータリー: リフレの芽

米国は、過去10年間の大部分において悪材料が最も少ない市場とみなされ、新興国を中心として世界の他の国々がそれまでの10年間における不均衡な過熱状態からの調整に苦戦するなか、米国のオーバーウェイトを維持してきた者は報われる結果となってきた。現在、米国はCovid-19(新型コロナウイルス感染症)の感染動向が最も深刻化している一方、各国による協調的な金融緩和によって米国以外の国々は成長に向かうリフレ環境がまさに生まれつつあるかもしれない。

金価格上昇をどうみるか

このところの金価格の上昇は、2019年年央に始まった米国実質金利のマイナス領域入りがしばらく続きそうだ、と投資家が認識したことによる、とみている。実質金利とは、金利から物価上昇率を引いたもので、このレポートでは「実質金利=米国10年国債利回り-物価(CPI、食品・エネルギー除く)上昇率」としている。

世界のインターネット企業:大躍進の見込み

2020年のグローバル株式は、値動きの荒い展開となっている。世界の金融市場は、新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のパンデミック(世界的流行)が発生した当初に大幅に下落し、S&P500指数は2020年2月から3月にかけての下落幅が米ドル・ベースで33%を超えた。その後、各市場は急反発を見せ、大半は6月末までに下落の大部分を取り戻している。

アジア債券という投資機会

-現在の未曽有の局面において利回り・分散を探求するには-
本レポートは、独立資産クラスとしてのアジア債券への配分がポートフォリオの投資リターンを大きく向上させ得るという当社の考えをまとめたものだ。当社では、アジアの現地通貨建て債券と米ドル・ハードカレンシー建て債券の両方またはいずれかへの投資が、投資家に以下のような恩恵をもたらし得るとみている。

-成長が速く大規模でありながら見逃されているアジア地域の経済に投資
-より高い利回りとより大きいスプレッド
-より優れたリスク調整後パフォーマンス

長期的に円高の可能性はあるか

米ドル(対円)は短期的に大きな変化はないと想定している。弊社の2021年6月予想は1米ドル=108.50円(以下、1米ドルを省略)である。2015年11月以降のトランプラリーでいったん100円程度から118円程度まで米ドル高となり、その後はおおむね105~115円の範囲内で推移している。もちろん為替を予想することは難しいが、現時点では、今後もこの範囲を大きく逸脱すると考える理由が見当たらない。

アジアの小型株に見られる投資魅力

アジアの小型株は潜在収益性の高い投資テーマである。しかし、この分野で持続的に成功を収めるには、巧みで経験豊富なアクティブ運用力が必要であり、その広範なリサーチの知見と実地の知識によって、小型株という十分なリサーチが行われていないユニバースで潜在的な「勝者」を見出し「敗者」を回避することが可能となるだろう。

アジア株式 Monthly Outlook 2020年6月

当月のアジア株式市場は反発した。世界各国での経済活動再開や緩和的な金融環境をめぐる楽観ムードが、幾つかの国で発生している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)第2波への懸念を上回った。アジア株式(日本を除く)の月間市場リターンは米ドル・ベースで8.4%となった。

コロナ禍で産業構造は変化しているのか

株価指数の業種別時価総額比率(以下、業種別比率)の変化で、産業構造変化の「期待」を読み解くことが出来る。日本の90 年初頭からのバブル崩壊後、金融の業種別比率が低下した。事実、銀行の数が大幅に減少したことから、後から実体がついていったようにみえる。米国のIT バブルをみると、通信やインターネット関連の株価が大幅に上昇したのだが、利益が期待についていくことなく崩壊し、時価総額が示すほど産業構造の変化は大きくなかった。しかし、米国におけるリーマン・ショックの時は、金融の業種別比率が低下し、後から実体がついていった。

アジア債券 Monthly Outlook 2020年6月

米国債市場は概ね前月末と変わらない利回り水準で月を終えた。月初は、香港の新たな国家安全維持法に対するドナルド・トランプ米大統領の対応や、米国および中国で発表されたポジティブな経済指標を受けて、リスク・センチメントが高まった。米FOMC(連邦公開市場委員会)が景気の回復について慎重なトーンを示すと、米国債利回りは低下に転じた。月末にかけては、市場センチメントは経済活動再開への楽観ムードとCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大第2波への懸念とのあいだで揺れた。最終的に、月末の米国債利回りは2年物が前月末比0.013%低下の0.15%、10年物が同0.003%上昇の0.66%となった。

マルチアセット 2020年7月

過去数ヵ月にわたるリスク資産の着実な回復を経て、市場は次第に熱狂度を増す状態に入りつつあるようだ。マクロ経済指標は悲観的な市場予想をたやすく上回り強気ムードを後押ししているが、米国やその他の国々でウイルス感染の再拡大が加速するなか、結局は懐疑的な見方も生まれている。

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** 2023年12月末現在。

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