Series5.ファンドの持ち方
4. 下がった時はどうするか
購入時の「目的」と「覚悟」を思い出すことが大切です。
基準価額が下がっているということは、投信が投資するマーケットが下がっているということですが、その理由を探ってみるときっと、短期投資家の「ムード」がマーケットのサイクルやノイズに関するニュースによって一時的に悪化しているに過ぎないことが多いはずです。
そうした時の合言葉は「THINK BIG――大きく考えよう、どっしり構えよう」。投信を使ってマーケット本来の「パワー」を賢く使おうという長期戦なのです。毎日出たり入ったりする短期投資家と一緒に右往左往しても、きっと良いことはありません。
人間の欲がある限り、経済は右肩上がりのはずという大きな考え方、株式・債券・REITの原理原則、マーケットのトレンドとサイクル。日興アセットがお勧めする そうした考え方に立ち返り、是非ともいったん冷静になる努力をしていただきたいのです。
一方で、本当に大きく下がった場合には、前向きなアクションを取るのも一法。具体的には同じファンドの買い増しです。
既に保有している投信が下落した際、もし長期的な期待が引き続き有効と考えられるのなら、同じ投信をより低い基準価額で買い増すわけです。それにより「平均単価」を下げ、来たる将来の値上がり時のリターンを大きくすることができます。
特に投信は口数で買うため、前回よりも低い基準価額で同額を買うとより多い口数を取得することになり、平均取得コストは単純な平均値よりも下がります(投信積立で言われる「ドルコスト効果」の1回分に相当します)。
もちろん、リスクを取っているお金が2倍になるのですから、その妥当性を自ら十分に検討する必要があるのは言うまでもありません。