日本のコーポレートガバナンス・コード改革は、緩やかながらも着実に進んでいるが、最近のコードの改訂を受けて株式持合い解消の機運が高まるだろう。
政治スキャンダルと株式相場には、うっすらとした関係がある
米ドルは18ヶ月以上にわたって下落基調が続いてきたが、このところは強いドルが復活しており、年初来5%の下落分をものの数週間のうちに取り戻している。
アジア株式市場(日本を除く)は米ドル・ベースのリターンが0.7%となった。ボアオ・アジアフォーラムで中国が経済の対外開放をさらに進めると約束したことを受けて、貿易戦争不安が後退した。
4月の米国債市場は急落し、イールドカーブ全体にわたって利回りが0.10~0.24%程度上昇した。
中国にとって、経済成長は必須だ。例えば、自ら比較対象とせざるを得ない台湾の一人当たりGDPは中国の約2.8倍ある。
5月14~18日にシンガポールとフィリピンを訪れ、シンガポール、中国、フィリピンなどの企業の戦略担当者やアナリストから、成長戦略などについて幅広くヒアリングする機会を得た。
2017年の市場環境を振り返ってみると、景気拡大と低金利が共存する、いわゆる適温相場が続き、株式市場は、比較的低いボラティリティ(ぶれ)の中で安定した上昇基調となったことが特徴的だった。
2018年第1四半期の市場は急激な変化に見舞われた。1月は、ボラティリティが極めて低いなかで相場が高騰を続ける「メルトアップ」局面にあったが、2月の初めにはボラティリティが急上昇し、それ以降市場では神経質な展開が続いた。
本当であれば米現政権の試行錯誤よりも市場のファンダメンタルズについて議論したいところだが、2018年第1四半期は前者への言及をほぼ避けては通れない状況となった。