ETFの歴史④~日本編~2007年、ETFの規制緩和がスタート、ETFの商品が多様化

ETFの歴史】日本編④

  • 2019年09月27日

新しいETFが続々と登場

前回お話しした通り、日本の国内市場は元気がなく、政府および取引所の危機感が高まる中、2007年12月、金融庁の「金融・資本市場競争力強化プラン」においてETFの商品多様化の方針が出ました。 ついに、外国株、債券、コモディティ等の価格・指数に連動するETFの組成の道が開けたのです。金価格、中国A株、Jリート等、新しいETFが出始めることとなりました。 アメリカでは、日本より先に外国株や商品指数などに連動するETFが誕生し、残高を伸ばしており、日本市場においてもようやくETFが充実していきます。

 

商品の多様化が急速に進む

さらに、2009年には、現金設定・現金償還のETF制度も導入され、一段とETFを組成し易い環境が整いました。制度の導入を受けて、グローバル債券、グローバル先進国株式や新興国株式のETFも登場し、日本市場におけるETFの商品多様化が急速に進んでいます。

東京証券取引所に上場していたETFは、2007年末には13本でしたが、急速にETFが増加し、ついに2011年に東京証券取引所で100本目が上場します。ちなみにこの100本目のETFは当社のETF「上場中国関連株50(1556)」(※償還済)でした。

 

レバレッジ型やスマートベータのETFも

2012年には、今では、多くの方に活用されているレバレッジ型・インバース型のETFが登場します。その後、日経225やTOPIXといった伝統的な指数以外を連動対象とする多くの『スマートベータ型ETF』が登場します。スマートベータとは、市場全体の平均などを表わす従来の指数とは異なり、銘柄の特定の要素に基づいて構成された株価指数をいいます。

スマートベータの代表的な指数が、2014年に誕生したJPX日経インデックス400です。ほかにも低ボラティリティ型(最小分散ポートフォリオ型)、高配当型などがあります。ETFプロバイダー各社が創意工夫を凝らした商品を提案し、多様なETFを生み出し始めます。