Series4. ファンドの買い方・選び方

4. 一番難しいかも。バランスファンドの選び方
株式比率50%が「守り」と「前向き」の一応の目安になります。

バランスファンドは一般に初心者向け入門ファンドとされているせいか、数が多すぎて選びにくいカテゴリーです。日興アセットとしては、まず「初心者向け」という分類に違和感を覚えます。技術を競ったり楽しんだりする趣味ではないのですから、そもそも「初心者」も「上級者」もありません。

バランスファンドは預貯金のコンクリの「基礎」の上まず作りたい「土台」ですが、1本で作るのが難しいなら2層に分けるのも一法です。「預貯金の一歩先」と言えるような低リスクで(その代わりリターン期待も低い)「守りバランス」と、株式比率が高めの「前向きバランス」の2層です。

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1層目は「守りバランス」

とにかく安定を第一目的に設計されたバランスファンド群。一般的に債券が50%を超えている場合が多く、それに加えて5資産など多くの資産に幅広く分散したり、基準価額の安定のために「リスク目標」などの制約を定めているものもあります。

値動きの小ささを重視したこのタイプは、当然ながら株式市場の上昇時などでも大して上がりません。お客様は「他は上がっているのに、なぜ私のは上がらないの?」と思いがちですが、「それで良いのです」が答えになるのがこのタイプ。「守り」が目的だったのですから、欲張ってはいけないのです。

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2層目は「前向きバランス」

「預貯金の基礎もしっかりあることだし、せっかくなら、(バランスファンドであっても)少しリターンの期待値を上げたい」、「市場が良い時は少しは上がってほしい」という考え方も間違っていません。

株式とREITの合計が50%程度を超えるなどのバランスファンドは、守りながらも少し欲張る、いわば「前向きバランス」。「守りバランス」との2層持ちで、自分なりの「土台」を作ると考えてみると、ファンド選びも前進しそうです。

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