神山解説

  • 2020年9月18日

vol.8 なぜ、NASDAQは強いのか



NASDAQ100:米国から世界に根付いていくビジネスへの投資

NASDAQ(ナスダック)は、もともとニューヨーク証券取引所への上場を目指す新しい企業の株式を売買する市場でした。結果として今では米国の新しい経済の担い手の市場です。

そして、NASDAQの代表100社で構成されたNASDAQ100は成長産業の指標となっています。最近では、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)、マイクロソフト、テスラなどが主な銘柄です。このように見てみると、現在はインターネット関連の企業が多いです。

ITバブル崩壊(2000年)以後、当時のピークを回復したのは2014年と実に14年もかかっています。新しい成長の芽が出るに伴い、構成銘柄も次第に変わり、この5年ほどでNASDAQ100の上昇は加速しました。GAFAなどが世界中で強さを発揮して、それらの利益拡大が顕著になったからです。
投資家はNADAQ100を通して、米国で新しく根付いていくと期待されるビジネスに投資していくことが可能になります。


アメリカのイメージ

 

コロナ・ショック後のNASDAQ100の動き

2020年3月にコロナ・ショックが起きた時に一時的に下がったものの、NASDAQ100はすぐに回復しさらに史上最高値をつけました。インターネット関連企業が、コロナ・ショックの巣ごもり消費にぴったりだったことと、これからさらに3年かかると思われていたデジタル・トランスフォーメーション(DX)が3か月で進展するとの期待が増したことなどが投資家の期待を強めました。米国の新興産業がちょうど果実を得ようとするときに、その成長の方向に向けて社会が急激に変化すると期待されています。

ただし、急激な株価上昇は、ほかの選択肢が少ない、短期的に余った資金が流れ込んだ、などの「需給」に関わる部分があるのではないか、とも言われます。特に最近のNASDAQ100のボラティリティは、この10年の中では高い水準にあります。

NASDAQ100とS&P500、ダウ平均の違いとは ~神山解説

投資家からの大変多い質問に、『NASDAQ100、S&P500、ダウ平均の3指数はどう違うのか』というのがあります。

米国に投資する場合、GAFAなどの比率は高いものの、銀行なども幅広くカバーするS&P500、テクノロジーなど新興企業が多いNASDAQ100、製造業の比率が高いダウ平均と性格は少しずつ違います。それぞれの相関は高いのですが、インターネット関連がけん引する場合はNASDAQ100が強く、設備投資の回復などに注目が集まるとダウ平均が強い傾向にありそうです。

アメリカ経済は先進国の中で最もイノベーション精神に溢れ、人口が増加して経済活動が拡大しながら世界中で受け入れられる産業を生み出してきました。日本と米国を比べると、日本のほうが製造業が多く、米国のほうがインターネット企業などが多いので、日本の株価指数との組み合わせであれば、あえて日本に少ないインターネット・プラットフォーマーが多いNASDAQ100に投資することで分散投資を期待することができます。

インターネット・プラットフォーマーは、独占禁止、プライバシー保護、表現の自由などの課題に対応するためのコスト増などがリスクとしてありますし、新興企業にありがちな経営者の無理な事業拡大などのビジネスリスクもありますが、利益やキャッシュフローでは手堅い企業が多いので、今後も米国の成長のカギを握るとみています。


アメリカ国会議事堂


▶【神山解説】vol.1 アメリカの会社に投資するということ
※ 「これからのアメリカ株式投資についての神山流解説」を掲載しています。

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2569 - 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり (愛称:上場NASDAQ100米国株(為替ヘッジあり)) ※2020年9月24日上場予定
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【ダウ平均に連動する運用をめざすETF】

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神山直樹

<解説者>
神山直樹(かみやま なおき)

日興アセットマネジメント チーフ・ストラテジスト
2015年1月に日興アセットマネジメントに入社、現職に就任。1985年、日興證券株式会社(現SMBC日興証券株式会社)にてそのキャリアをスタート。日興ヨーロッパ、日興国際投資顧問株式会社を経て、1999年に日興アセットマネジメントの運用技術開発部長および投資戦略部長に就任。その後、大手証券会社および投資銀行において、チーフ・ストラテジストなどとして主に日本株式の調査分析業務に従事。

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